クロナゼパムの効能・作用・副作用

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クロナゼパムについての基本情報

クロナゼパムの効能・作用……効能は『小型(運動)発作=(ミオクロニー発作、失立発作(無動発作)、点頭てんかん(幼児けい縮発作・BNSけいれん等), 精神運動発作・自律神経発作』です。それ以外にも、『不随意運動(無意識的な動作・ふるえ)、 レストレス・レッグス症候群(むずむず脚症候群)、 神経痛、 躁病、 うつ病、 不安障害(全般性不安障害・パニック障害など),各種の精神神経系疾患』に対して処方されることがあります。

クロナゼパムはGABA受容体に結合して過剰な神経活動の興奮を抑制することで、てんかん発作を起こりにくくする“ベンゾジアゼピン系”の抗てんかん薬です。クロナゼパムは特に顔・手足がぴくぴくとけいれんする『ミオクロニー発作』に効果が高い薬剤です。小児てんかんの中でも難治とされる『ミオクロニー発作・失立発作・点頭てんかん・レノックス症候群・難治性精神運動発作』に対して効果があるので、他の抗てんかん薬が十分に効かないケースに用いたり、他の抗てんかん薬と併用することがあります。

クロナゼパムの半減期は『30時間』です。小児に処方すると遊離型の血中濃度が高くなって半減期も長くなる特徴があり、混合発作のある患者に処方すると睡眠中の多呼吸発作を誘発しやすいので十分な経過観察と注意・指導が必要になります。

てんかんは脳内の神経細胞(ニューロン)の電気信号が過剰に興奮することによって発症する脳疾患で、代表的な症状としては『意識障害』『けいれん発作』があります。てんかんのけいれん発作には、脳の一部から興奮が始まる『部分発作』と脳の全体が興奮して起こる『全般発作』の2つがあります。

てんかんの全般発作は、『強直間代発作(ごうちょくかんだいほっさ, 大発作)・欠伸発作(けっしんほっさ, 小発作)・部分発作』の3種類に大きく分類することができます。強直間代発作(大発作)は、『けいれん症状』と『意識消失症状』の2つを伴う激しい発作です。欠伸発作(小発作)は『意識消失症状』だけが見られる発作です。部分発作は、部分的あるいは一時的な『けいれん症状』と『意識障害・異常行動』の見られる発作です。

部分発作は『単純部分発作』と『複雑部分発作』の2つに分類されます。

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クロナゼパムの商品名……ランドセン(大日本住友製薬), リボトリール(中外製薬)

平均的な用法・用量……成人は0.5~1.0mgを1~3回に分けて服用する。以後、症状に応じて漸増し、維持量は2.0~6.0mgを1~3回に分けて服用する。

乳幼児は幼児の体重に応じて0.025mg/1kgを1~3回に分けて服用する。以後、症状に応じて漸増し、維持量は0.1mg/1kgを1~3回に分けて服用する。

副作用……安全性の高いとされる薬ですが、人によって、眠気やめまい、ふらつき、注意力の低下、倦怠感、脱力感、食欲増加(体重増加)、体重減少、複視(物が二重に見える)といった副作用が出ます。

重大な副作用(発症頻度は低い)……依存症、呼吸抑制、睡眠中の多呼吸発作、精神錯乱・興奮、肝機能障害など。眠気やふらつき、注意力・集中力の低下といった副作用があるので、車の運転や危険を伴う作業などはしないようにして下さい。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、呼吸器疾患、腎臓疾患、肝疾患、心臓疾患、高齢者、妊婦(胎児への悪影響の考慮)など。中枢神経抑制の相乗効果によって副作用が強まる恐れがあるので、アルコールとの併用は避けて下さい。

『処方してはいけない禁忌』は、急性狭隅角緑内障、重症筋無力症、本剤で過敏症を起こしたことがある人。

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