エプレレノンの効能・作用・副作用

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エプレレノンについての基本情報

エプレレノンの効能・作用……効能は『高血圧症』です。エプレレノンは2007年に認可された新しいタイプの高血圧症治療薬で、『選択的アルドステロン阻害薬(アルドステロンブロッカー)』に分類される薬です。アルドステロン受容体(ミネラロコルチコイド受容体)を選択的に阻害する特性を持っているので、アルドステロンの『ナトリウム・水の再吸収を促進して体液量を増加させ血圧を上昇させるという作用』を抑制することで降圧作用を発揮することができます。

腎臓に作用することで、身体の余分な水分を塩分(塩化ナトリウム)と共に尿中に排出する効果があり、むくみを和らげて血圧を下げるのです。高血圧症の改善は、脳卒中(脳血管障害)や心臓病、腎臓病といった『生活習慣病』の予防にもつながるので、現代医療の中でも重要なものになっています。『心臓・腎臓・血管』を保護する作用がエプレレノンにはあり、心臓が弱ってむくんでくる『鬱血性心不全・慢性心不全』の改善にも役立つというデータがアメリカでは得られています。

既存の利尿薬スピロノラクトン(アルダクトンA)の誘導体であり作用的にも類似していますが、アルドステロンへの受容体選択性が強いので、他のホルモン系への影響が少なくて内分泌系・性腺系の副作用(女性化乳房・月経異常・EDの勃起不全)なども抑えられています。飲酒をしての服用は、この薬の効果を落とすので避けてください。

エプレレノンの商品名……セララ(ファイザー)

平均的な用法・用量……高血圧症では1日1回50mgから服用を開始するが、症状の経過によって最大100mgまで増量ができる。

副作用……頭痛、めまい、吐き気、高カリウム血症、疲労倦怠感など。

重大な副作用(発症頻度は低い)……高カリウム血症の重症化(だるくて集中できない、呼吸の苦しさや不整脈、手足のしびれ、不安・パニックなど精神症状、けいれんなど)。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害・腎障害がある人、高齢者など。

高カリウム血症の副作用を防ぐために、『飲み合わせ(相互作用)』に注意すべき薬がたくさんあります。利尿薬スピロノラクトンやカリウム製剤、抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)との併用は禁忌です。ACE阻害薬やA2拮抗薬の系統の降圧薬との併用にも、高カリウム血症の発症リスクがあります。本剤を服用する時には、自分が飲んでいる薬をすべて医師・薬剤師に伝えて飲み合わせをチェックして貰わなければなりません。

『処方してはいけない禁忌』は、本剤で過敏症を起こしたことがある人、高カリウム血症の人、重い腎機能障害がある人、タンパク尿が出ている糖尿病患者。

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