塩酸アロチノロールの効能・作用・副作用

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塩酸アロチノロールについての基本情報

塩酸アロチノロールの効能・作用……効能は『本態性高血圧症・狭心症・頻脈性不整脈・本態性振戦』です。

塩酸アルプレノロールは、高血圧症や狭心症の治療に用いられる薬ですが、交感神経の『β受容体』を遮断することで、血管を拡張させたり(血圧を低下させたり)心臓の興奮を抑制したり、脈拍の乱れを正常に戻したりする効果を発揮します。『αβ遮断薬』に分類される薬で、血管を拡張するだけではなく心臓の興奮を抑制してくれます。高血圧症を改善することで、将来の心臓疾患や脳卒中(脳血管障害)、腎臓疾患のリスクが低くなるとされます。

『α遮断作用』とは、血管内にある“α受容体”を遮断して血管を拡張させることで、血圧を下げる作用のことです。『β遮断作用』とは、心臓にある“β受容体”を遮断して心臓の拍動・興奮を抑えることで、血圧を低下させたり不整脈を改善したりする作用のことです。骨格筋に働きかけるβ遮断作用もあるので、手足が非随意的に振るえる振戦症状も改善します。

塩酸アロチノロールの商品名……アストニール(大洋薬品・三和化学)、アセメール(沢井・メディサ新薬)、アナシロール(鶴原)、アルマール(大日本住友)、アロチノイル(大正薬品)、アロチノル(大原薬品)、アロチノン(東和薬品)、塩酸アロチノロール(日医工・小林薬学)、コウラセシール(陽進堂)、セオノマール(長生堂)

平均的な用法・用量……1回20~30mgを2回に分けて服用。本態性振戦では1回10~20mg程度を2回に分けて服用。

副作用……めまい、ふらつき、吐き気、腹痛、下痢、倦怠感(だるさ)、脱力感など。薬の相互作用(飲み合わせ)に注意が必要な薬です。高血圧薬のジルチアゼム(ヘルベッサー)、ベラパミル(ワソラン)、心臓疾患薬のジギタリス、他の抗不整脈薬と併用することで徐脈(脈拍が弱くなる)の副作用のリスクが高まります。血糖値を下げる糖尿病治療薬との相互作用にも注意が必要になります。

重大な副作用(発症頻度は低い)……心不全、呼吸困難、喘息発作など。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、糖尿病、特発性低血糖症、末梢循環障害、重度の肝機能障害(腎機能障害)、高齢者など。

『処方してはいけない禁忌』は、本剤で過敏症を起こしたことがある人。気管支喘息、糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシス、心原性ショック、著しい徐脈、うっ血性心不全、肺高血圧による右心不全、褐色細胞腫(未治療のもの)、妊婦。

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