イソニアジドの効能・作用・副作用

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イソニアジドについての基本情報

イソニアジドの効能・作用……効能は『結核』です。イソニアジドは、結核菌を殺菌して増殖を抑制する結核治療薬です。強力な結核菌の殺菌作用を持っており、結核の第一選択薬の一つですが、単剤では耐性菌などに十分な対応ができないので、他の結核治療薬と併用されることが多くなっています。結核の感染リスクが疑われる患者が、結核の発症を予防するために服用することもありますが、他の薬剤と相互作用を起こすことが多いので、医師・薬剤師に自分の飲んでいる薬の情報をきちんと伝えておかなければなりません。

かつて『国民病』と呼ばれるほどに日本で大流行したこともある『結核』ですが、現在は薬物療法の発達・進歩によって既に十分に治療可能(完治可能)な疾患になっています。しかし、結核という病気そのものが完全に駆逐されたわけではなく、現在の日本でも潜在的な結核菌のキャリアは多くいて、免疫力・体力の低下や細菌の感染などによって結核が発症することがあります。結核治療には結核菌を完全に除菌するまでの時間がかかり、他の人への感染を予防するために、感染症専門の閉鎖病棟で入院治療を受けることになります。

イソニアジドで飲み合わせに気をつける薬としては、抗血栓薬のワーファリン、抗けいれん薬のフェニトイン(ヒダントール・アレビアチン)、双極性障害の躁状態の治療薬カルバマゼピン(テグレトール)、糖尿病治療のインスリン、抗酒薬のシアナマイドなどがあります。

イソニアジドの商品名……イスコチン(第一三共)、イソニアジド(愛知厚生連・三恵薬品)、ヒドラ(大塚製薬)

平均的な用法・用量……1回200~500mgを1~3回に分けて服用。

副作用……出血傾向(喀血・血痰・鼻出血)、めまい、吐き気・嘔吐、頭痛、食欲不振、腹痛、便秘など。

重大な副作用(発症頻度は低い)……間質性肺炎,けいれん,劇症肝炎,肝機能障害,血小板減少,溶血性貧血,中毒性表皮壊死症,皮膚粘膜眼症候群,全身性エリテマトーデス、視神経の炎症など。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害・腎機能障害やその既往がある人、てんかんのある人、精神疾患で向精神薬を服用している人、血液障害・出血傾向、薬物過敏症、アルコール依存症の人(アルコールは作用・副作用を増強してしまいます)、妊婦など。

『処方してはいけない禁忌』は、重い肝機能障害のある人。

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