一将万骨
(いっしょうばんこつ)
[意味]
一将万骨(いっしょうばんこつ)とは、『一将功成りて、万骨枯る』ということわざ(格言)を略した四字熟語である。一人の将軍が戦争で功績を上げた背後(陰)には、無数の兵卒・雑兵たちの犠牲があるということ。
そこから転じて、一人の成功者の陰には、その成功者を支えた大勢の犠牲者(協力者)の存在がいることを忘れてはならないという箴言・警句にもつながっている。
[出典]
唐の時代、曹松(そうしょう)の『己亥歳』の詩。
[類義語]
[用例]
華やかな戦勝の歴史の陰には、必ず一将万骨の厳しく悲しい現実が横たわっている。会社が急成長したのは私ひとりだけの功績ではない、一将万骨の大勢の社員たちの献身的な協力があってこその成長であった。どんなに素晴らしい業績を上げたとしても、自分を支えてくれた仲間たちの存在を忘れてしまえば、一将万骨の道徳的非難を浴びることに成りかねない。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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