朝比奈と首引き(あさひなとくびひき)

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朝比奈と首引き
(あさひなとくびひき)

[意味]

首に紐を掛けて、“剛力(怪力)の朝比奈義秀(あさひなよしひで)”と引っ張り合うことから、勝負をしても全く敵わない(かなわない)ということ、勝負をする二人の間に圧倒的な力の差があるということの喩えである。

朝比奈というのは朝比奈義秀のことである。朝比奈義秀は鎌倉時代初期の武将・鎌倉幕府御家人で、剛力無双の武勇に秀でた武士として知られている。父は和田義盛で、安房国朝夷郡(あさひなぐん)に領地としたことから、朝比奈を苗字とした。『吾妻鏡(あづまかがみ)』では、和田義盛が執権の北条氏に対して起こした反乱『和田合戦』において、この朝比奈義秀が目覚しい奮戦をしたという記録が残されている。

[類似のことわざ]

[用例]

プロ野球のチームと高校野球のチームとが真剣勝負をしたとしても、『朝比奈と首引き』で全く相手にならないだろう。

将棋のプロ棋士の方と飛車角落ちで対戦してもらったのだが、まるで勝負にならず完敗した、『朝比奈と首引き』とは正にこのことだろう。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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