阿弥陀も銭で光る
(あみだもぜにでひかる)
[意味]
仏(阿弥陀仏)のご利益でさえも、お供えする金銭の額の多少によって違ってきてしまうという『俗世の拝金主義・現金さ』を皮肉な言い回しで表現したことわざである。
世の中のすべての物事や人は、お金の力で動くものだという俗世の拝金主義を示し、『金銭の威力の大きさ・金銭に対する人の弱さ』を、無差別に人を救うとされる阿弥陀仏でさえもお金には負けるものだという皮肉なユーモアを用いて喩えている。
[類義のことわざ]
阿弥陀の光も金程(あみだのひかりもかねほど), 金の光は七光り(きんのひかりはななひかり), 地獄の沙汰も金次第(じごくのさたもかねしだい), 仏の光より金の光(ほとけのひかりよりきんのひかり)
[英語のことわざ]
No penny,no paternoster.
(お金がなければ、祈りもできない。)
[用例]
親切だった親戚が借金の申し出をした途端に、『阿弥陀も銭で光る』とばかりに冷淡な対応をするようになった。
今まで自分のことなど見向きもしなかった高慢な彼女が、経営者として成功したことを聞きつけると、『阿弥陀も銭で光る』という感じで自分に愛想良く話しかけてくるようになった。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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