シェル(アウターウェア)

シェル(アウターウェア)とは何か?

シェル(shell)というのは、『外殻・貝殻』といった意味の英語であり、登山ウェアのレイヤリング(重ね着)で“一番外側に着るアウターウェア(あるいはアウターウェアの生地・表地)”のことを指している。シェルは登山やアウトドア・アクティビティ(野外活動)において、厳しくて過酷な自然環境から『人間(登山者)の身体』を守ってくれる外殻(バリアー)のような役割を果たすアウターウェアであり、厳寒期(積雪期)の登山やアウトドアでは必須になる。

アウターウェアとして外側に羽織るシェルは、『寒さ・強風・雨や雪』を遮ったり防いだりすることで、過酷な自然の中でも人間(登山者)が活動できるようにしてくれる。シェルは大きく『ハードシェル』『ソフトシェル』に分類することができるが、一般的あるいは伝統的なアウターウェアとしてのシェルはハードシェルのほうを指すことが多い。

ハードシェル(hardshell)というのは、カサカサとした硬めの手触りや動く時のシャカシャカとした音が特徴の『完全防水(完全に近い防水性能を持つ)のアウターウェア』で、生地にはゴアテックス(GORE-TEX)などの防水透湿性の素材が使われている。ベーシックなモンベルのアウターウェア製品でいえば、『ダイナアクションパーカー』『フレネイパーカー』『ミディパーカー』などがハードシェルに該当するが、レインウェアに近い手触りと硬さで少し生地が厚めに作られているという特徴がある。

ソフトシェル(softshell)というのは、ジャージのような柔らかい手触りやしなやかに動きやすい伸縮性が特徴の『防水性は弱いアウターウェア』で、ポリエステルなどの化繊生地には『撥水性・透湿性・耐風性』が備わっている。ソフトシェルを購入する場合には、必ずしも登山専門のブランド(メーカー)の高額な製品にこだわる必要はないが、防水性と保温性がそれほど強くないため、冬場の登山ではソフトシェル以外のアウターウェア(ハードシェルやダウン、フリースなど)をもう一枚持っていく必要がある。ソフトシェルは、ハードシェルの下に着用するミッドレイヤー(ミッドトップ)として使われることも多い。

気温の高い夏場にも気軽に着用できるシェルとして、撥水性・防風性の機能に特化した超軽量の『ウインドシェル』も開発されており、モンベルの『ウルトラライトシェル』などは重量がわずか180gしかなくて携帯性が非常に優れている。

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