友達がいない人の特徴:年齢による友達関係の変化
友達がいないことはダメで不幸なことなのか?:年代・相手の質・環境にもよるが必ずしも友達は必要ともいえない
友達がいないことに悩んでいる人の改善法・考え方
友達がいない人の特徴1:自己中心的で協調性がない
友達がいない人の特徴2:無口でコミュニケーションが苦手
友達がいない人の特徴3:引っ込み思案で人間関係に消極的
友達がいない人の特徴4:人見知りで人の好き嫌いが激しい
友達がいない人の特徴5:過去に人間関係のトラウマがある
友達がいない人の特徴6:友達に求めるものがほとんどない
友達がいない人の特徴7:誰かと過ごすより一人で過ごすのが好き
友達がいない人の特徴8:プライドが高くて対等な人間関係が苦手
友達がいない人の特徴9:友達と自分を比較して劣等感を感じやすい
友達がいない人の特徴10:ソーシャルスキルと共感性が低い
友達がいない人の特徴11:人付き合いから得られる楽しみが少なく、友達から頼まれごとをしたくない
友達がいない人の特徴12:孤独耐性が強い
友達がいない人の特徴13:集団の価値観や空気に合わせられない
友達がいない人の特徴14:自分の人生の優先すべき目標のために敢えて友達を作らない
学校・職場で、友達(友人)が全くいないという人もいます。職場で話す同僚はいても、プライベートでまで付き合う友達は一人もいないという人も多いでしょう。「友達を作りたくても友達ができない人」と「友達が必要ないから友達を作らない人」ではかなり異なりますが、友達がいない人には一定の共通の特徴もあります。小学生・中学生までの友達関係は「近くに住んでいる同じクラスの友達だから・何となく気が合うから」という理由だけでも成り立ちやすいのですが、高校生以上になると「趣味・外見・価値観・生き方などの共通性」がないとなかなか友達にはなりづらくなってきます。
大人・社会人になると普通に会社に通っているだけでは、プライベートでまで付き合う「友達」はあまりできなくなります。20~30代くらいまでの若い時期であれば、ちょっと会話・趣味の合う同僚と仕事終わりに飲んで帰ったり、休日に一緒に釣りや登山、ゲームをしたりといった友達関係ができることもあります。しかし、年齢を重ねて家族ができて生き方(価値観)が固まってくるにつれて、「過去の友達との再会」がなければ「新しい友達づくり」はかなり難しくなってきます。この記事では、「友達がいない人」の特徴や理由についてまとめていきます。
友達がいない人に対する一般的なイメージとして、「自己中心的でわがまま」ということがありますが、実際に自己中心的に振る舞いすぎることで友人関係のネットワークを失いやすくはなります。友達になれそうな他人と合わせて行動することができず、「自分の感情・欲求」を常に優先することによって、相手に友達候補から外されやすくなるのです。
友達関係(友人関係)を構築して維持していくためには、一定の「協調性(自己中心的な言動の抑制・友達のために合わせて行動すること)」が求められやすいのですが、友達がいない人は良くも悪くも「無理をしてまで友達とは合わせない」ので友達がいない状態になりやすいと言えます。自己中心的というとイメージが悪いのですが、「自分の意志・目的がはっきりしている」ので、それほど性格が合うわけでもない他人に無理に合わせないのです。
友達がいない人の特徴として、基本的に「無口でほとんど話さない」や「コミュニケーションが弾まない」ということがあります。「聞き上手」なら友達ができるという意見もありますが、聞き上手な人というのは「無口な人・自分から話しかけない人」ではありません。
聞き上手な人は、「笑顔で愛想が良い+相手の話に合わせてテンポよく質問をする+興味関心を持って明るく相手に接する」などのコミュニケーションスキルを持っていることが多く、ただ無口で黙って座っているような人はやはり友達が出来にくいのです。自分から全く話しかけない人、極端に無口で物静かな人、相手の話に対して適切な返事や質問、頷きができない人は、友達がいないことが多いのです。
無口で物静かな特徴ともつながりますが、友達がいない人は色々な人に対して自分から話しかけていくことがなく、基本的に「引っ込み思案な性格」の特徴を持っています。引っ込み思案で他人と関わる接点が少ないので、よほど相手からぐいぐい押してくるような状況でないと、友達関係(人間関係)を作れる機会がないのです。
人間関係全般に対して消極的であり、「相手から誘ってこない限りは、自分からは誘えない・話しかけられない」ために、友達ができにくい状態になっています。人間関係に積極的で色々なタイプの相手に話しかけていれば、それなりに友達ができる確率が上がりますが、自分からはまったく話せない消極的なタイプの人は、よほど外見・雰囲気・特技などに魅力がない限りは、友達がいないことも多いのです。
友達がいない人の特徴として、初対面の人を前にすると過度に緊張したり不安になったりして話せなくなる「人見知り」があります。人見知りな人は何度も相手と顔を合わせて、その人が自分に確実な好意を抱いていると確信できない限りは、友達関係にまで関係性を発展させることができないのです。
友達がいない人は、人見知りなだけではなく「人の好き嫌い」が激しいということも多くあります。「好きな人」と「嫌いな人」を二分法できっちりと分けて考えるため、人と親しくなるきっかけを掴みにくいのです。実際にどんな人かよく知らなくても、いったん第一印象で「嫌いな人」に分類してしまうと、人見知りがさらに激しくなり全く話すことがないという事にもなりやすいのです。
過去に友達から手ひどく裏切られたり、友達のグループの中でいじめられて仲間外れにされたりした「過去の人間関係(友達関係)のトラウマ」があると、友達がいない状態に陥りやすくなります。過去の人間関係のトラウマ(心的外傷)は、「友達は信用できない・人と関わると嫌な思いをさせられる」というネガティブな信念を形成するので、他者と関わること自体が恐怖になりやすいからです。
いい人そうに見えるのに、ある程度の距離感以上に踏み込もうとすると、突然そっけなくなったり離れていこうとしたりする人がいます。そういった人は、過去の人間関係で「人間不信・人間嫌い・友情を疑う態度」になるようなトラウマティックな体験をしてしまった可能性があります。友達がいない人には、対人関係にまつわる簡単には解消できないトラウマが関係していることもあるのです。
友達がいない人の特徴に、「友達に求めるもの・友達にしてほしいこと」がほとんどないということがあります。友達が多い人にはやはり、「友達と一緒にどこかに遊びに行きたい・大勢の友達と一緒にいてリア充と思われたい・頻繁にLINEをして友達とのつながりを確認したい・一人で過ごす時間が苦手だから友達といたい」などの友達に求めていることが色々とあるものなのです。
反対に、「別に友達に求めていることがほとんどない・友達と一緒に何かしたいことがない」という人は、友達を作るメリットがなくなりますから友達がいないことが多いのです。友達関係は「メリット・デメリット」を求めるものではありませんが、それでも「友達に何も求めない・友達といても特別に楽しくはない」という人は、友達づくりの努力をほとんどしないので友達がいない状態になりやすいのです。
友達がいない人の特徴として、「おひとり様の時間や活動を楽しめること」があります。友達がいない人は、自分一人でできる趣味・活動はたくさん持っていることが多く、「他人と無理に合わせて一緒に行動すること」を嫌う傾向があります。友達が多い人は、旅行であっても「一人旅」は苦手だったり面白みを感じられなかったりするのですが、友達がいない人はむしろ自分一人ですべての計画やペースを決められる「一人旅」を好むことも多いのです。
誰かと一緒に過ごすよりも、自分一人で過ごす時間の方が充実していると感じる人は、友達がいないことが多いのです。どうしても友達が欲しいと思う心理は、「自分一人でいたくない+自分一人だけで行動しても楽しくない」ということにつながっていますから、一人で行動する方がむしろ楽しいと思う人は、友達が欲しいという気持ちも弱くなりがちです。
友達がいない人は、人並み以上にプライドが高くて承認欲求も強いことが多いのです。プライドが高すぎる人は、友達関係でなくても付き合いにくいことが多いものですが、「自分の実力・魅力に見合わないプライドの高さ」があると「対等な人間関係」に適応しづらくなってしまいます。
プライドが高い人は、人から注意されたり揶揄されたりするのが大嫌いですが、対等な立場である友達は、その性格によっては「自分が聞きたくない意見・自分をいじってからかうような発言」をしてくることもあります。遠慮なくモノが言える対等な立場や自分よりも上から目線のからかいなどを決して受け付けられないプライドの高さがある人は、友達がいない状況になりやすいのです。
友達がいない人の特徴として、友達と自分をすぐに比較して劣等感を抱きやすいという事があります。友達と自分の「能力・状況・近況・人間関係」を比較することで一喜一憂しやすく、負けず嫌いな性格もあって、友達よりも自分の方が劣っているとか人生が上手くいっていないとか思うと劣等感を感じやすいのです。
特に、社会人になってから友達ができにくい理由の一つが「友達と自分を比較すること」であり、友達がいない人は「自分の方が友達よりも人生(仕事・収入・異性・結婚など)が上手くいっていないと思い込んで落ち込むこと」が多いのです。友達と自分をいつも比較して、友達に嫉妬したり羨ましく思ったりするような人は(自分の人生がいまいち上手くいっておらず納得できない人は)、友達がいても気分が落ち込むだけなので、友達を敢えて作らないことも多いでしょう。
友達がいない人のコミュニケーションスキルの特徴として、「ソーシャルスキル(社会技能=社会的対人能力)が低い」ということがあります。ソーシャルスキルというのは、社会環境(集団生活)で他者とコミュニケーションを取って人間関係を作るための基本的な社会技能のことです。
ソーシャルスキルには、「目を合わせて挨拶をする・笑顔で人と向き合う・人の話を聴いて内容を理解したことを示す・相手の話に頷いたり同意したりする・人の気持ちに共感して寄り添う・質問の受け答えをする・適切な質問をする」などの基本的な社会技能があります。これらの能力が低いと気持ちのいいコミュニケーションができないので、友達ができづらいのです。発達障害と関係するケースもありますが、ソーシャルスキルと共感性が低い人は友達がいないことが多いのです。
友達がいない人の特徴として、人付き合いそのものが好きではなく、人と関わっても「楽しみ・喜び・ハイテンション」がほとんど得られないことがあります。人が友達を作るモチベーションの多くは、「友達関係がある方が楽しい時間を過ごせるから」という理由と関係していますから、人付き合いそのものが苦手だったり嫌いだったりする人は友達関係から遠ざかりやすいのです。
人付き合いが苦手な人は、「人から頼まれごとをするのが嫌・頼まれて断るのがストレスになる」ということが多いのです。友達がいない人の特徴として、「友達関係を理由にした頼まれごと(お願い)をされたくない」ということもあります。「人付き合いが特別に楽しいわけではない」と「友達に何か面倒な用事を頼まれたくない(回りくどく断るのもストレスになる)」という人は、友達がいない傾向があるのです。
友達がいない人には、「孤独耐性が強い・ずっと一人の状態でも平気」という特徴があります。友達がいつも多くいて頻繁にLINEのやり取りをしている人、友達のために積極的に行動するのが好きな人は、「孤独耐性が低い+ずっと一人の状況に耐えられない」という特徴を持っていることが多いのです。
友達がいない人は「孤独耐性・一人行動(おひとり様の行動)の適応能力」が人並み以上に強いために、「一人でいるのが嫌だから早く一緒に行動できる友達を作りたい」というモチベーションや焦りがありません。一人でいるのが面白くない(一人行動はつまらない)、一人だけでいるのが恥ずかしいという人の方が、友達を作りやすい傾向があります。
友達がいない人は、「集団の価値観・集団規範」を遵守できなかったり「みんなの空気(場の空気)」に合わせられないという特徴を持っています。友達がいない人は「マイルール」に従って自由に行動したい人が多いので、集団の暗黙のルールや価値観から逸脱しやすく、「集団の中の浮いた人」になりやすいのです。
学校や職場の集団で浮いてしまうと、どうしても向こうから近寄ってくる人が減ってくるので、友達ができづらくなります。また集団の規範・空気に合わせられない自由人というのは、「友達がいなくても平気な人」や「自分自身でやりたいことのある人」が多いので、友達がいない状態に自然になりやすいのです。
友達がいない人の特徴として、学業・仕事・趣味などで「自分の人生の優先課題」があるということがあります。友達関係を構築して維持するためには、「頻繁に連絡をすること+定期的に会うこと(一緒に遊ぶこと)」などの手間や時間がかかりますから、学業や仕事などを最優先して懸命に取り組んでいる人は友達を作っている暇がないことが多いのです。
学校のその場限りの友人関係よりも、優先したい学業や活動があるという風にドライに考える人は、敢えて友達関係を作らないこともあります。よほど価値観や生き方の合う友達であれば別ですが、「友達のための友達(寂しさを紛らわすだけの友達)」なら要らないという考え方をするので、友達ができづらいのです。
社会一般の平均的な価値観として、「友達は多いほうがいい」や「友達がいないことは不幸である(友達がいない人は性格が悪いことが多い)」などがありますが、こういった価値観は必ずしも事実ではありません。友達がいる方がいいのかは年齢や環境によっても変わってくるのですが、中学生・高校生くらいまでの年齢であれば、「学校行事などで友達とペアになる必要性・友達と一緒に協力して盛り上げるべきイベント」も多いので、友達はいないよりはいた方がいいのは確かでしょう。
しかし、一口に友達といっても「友達との親しさの度合い・友達との関係性の内容・友達の性格や付き合いの質」はさまざまですから、場合や相手によっては「友達がいない方がラッキーなこと」も少なくないのです。いじめのある友達関係などは典型的ですが、「非行・犯罪などに誘ってくる質の悪い悪友」や「何か頼まれごとをしたら基本的に断れない上下関係のある友達」などは、友達であってもいない方がマシ(=質の悪い友達がいたばかりに人生で失敗してしまうこともある)と言えるでしょう。
友達がいないことはダメ(不幸)なことなのかは、「自分自身が自分の人生や人間関係にそれなりに納得して楽しめている」のであれば、必ずしもダメなことやダメな状況ではないのです。友達が多くいる人は「友達のために自分の時間・労力を多く割いている人」ですが、形だけの友達にそれだけの時間や労力を割くべき価値が感じられないというのであれば、無理をして友達を作って友達関係を維持する必要はありません。
友達がいないことに悩んでいる人には、「本当に親しく付き合える友達が欲しくて悩んでいる人」と「周りから友達がいない寂しい人と思われたくなくて悩んでいる人」がいます。「周りから友達がいない寂しい人と思われたくなくて悩んでいる人」に関しては、学生時代までは悩みは深いかもしれませんが、成長して大人になるに従って「形式・数だけの友達」にはほとんど意味がなくなり、そんな友達が多く欲しいとも思わなくなってくることが多いので心配は要りません。
結論から言えば、学生時代の一部の人達はともかく、大人になってからは「あの人に友達がいるかどうか・友達がいない孤独な人かどうか」を気にしている人はほとんどいなくなります。自分の考え方を「気の合う人とだけ軽く付き合っていけばいい」というポジティブな方向に変えて、「形式的な友達関係」よりも「今の自分が優先して取り組むべき課題(仕事・勉強・結婚など)」に集中した方がいいでしょう。
「本当に親しく付き合える友達が欲しくて悩んでいる人」に関しては、長期的視点を持って「自分と合いそうな友達候補の相手」を見つけたら、気軽に自分からコミュニケーションをしかけていく努力をすることが改善法になってくるでしょう。ここで取り上げた「友達がいない人の特徴」を振り返ってみて、その特徴を持つ自分自身を反面教師にしながら「コミュニケーションスキル+ソーシャルスキル+他者への興味関心+共感的な理解+適切な質問と受け答え+友達を持つメリット」を高めていけば良いのです。