ゲイター(スパッツ)

ゲイター(スパッツ)とは何か?

ゲイターというのは、『雪・雨・泥の浸入の防止』のために登山靴(トレッキングブーツ)の履き口を覆うように装着するアイテムであり、『積雪期・雨天時(雨上がりのぬかるんだ泥道)の登山』では必須の装備と言える。ゲイターの長さが、膝下から足首まである長いものを『ロングゲイター(ロングスパッツ)』、足首から少し上の部分だけをカバーするものを『ショートゲイター(ショートスパッツ)』と分類している。

ゲイターの別名を『スパッツ』とも呼ぶが、スパッツと呼ぶ時には『無雪期に使用する泥除けのアイテム』を指していることが多い。春~秋の雪のない季節に装着するスパッツを、ゲイターと呼ぶことは余り多くないように感じられるが、ゲイターは元々冬山登山で『雪が靴の中に侵入するのを防ぐ目的+アイゼンの刃でパンツの裾が切れるのを防ぐ目的』で付けられるものである。

無雪期のスパッツには『機能性(泥・水の浸入防止)』よりも『ファッション性(おしゃれ用途)』を求める人も多いが、季節を問わずに防水透湿性の生地でできたスパッツを装着しておけば、パンツの裾が泥のぬかるみや水たまりの水で汚れるのを未然に防ぐことができる。砂・小石が跳ねて靴の中に入るのも防いでくれる。

積雪期の冬山ではゲイター(スパッツ)の装着は必須であるが、ゲイターには『雪や泥の浸入の防止機能+アイゼンが当たっても破れない生地の強靭さ+内部からの蒸れを防ぐ透湿性+雪・雨の中での着脱のしやすさ』といった機能が求められている。そのため、登山靴の周辺には非常に破れにくくて強靭なナイロン生地が採用されており、防水透湿性の機能を確保するために『ゴアテックス(GORE-TEX)』も使用されていることが多い。

ニュージーランドやオーストラリアのハイカーのスタイルとして、ショートパンツにこのロングゲイターを組み合わせるようなファッションもある。秋冬の登山の防寒アイテムとして、ジャケットの首元からの冷気の進入を防ぐ『ネックゲイター』というアイテムもあるが、これはニットやフリースといった素材で製造されている。

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