塩化ベンザルコニウムの効能・作用・副作用

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塩化ベンザルコニウムについての基本情報

塩化ベンザルコニウムの効能・作用……効能は『消毒』です。手や指を殺菌消毒する場合の一般的な消毒薬です。皮膚・粘膜の創傷部分の消毒、感染症の皮膚部分の消毒などに用います。

塩化ベンザルコニウムは一般的な『逆性石鹸液』の有効成分として用いられています。逆性石鹸やオスバン、ウエルパス、オロナインKなどの商品名で『50%・10%などの低濃度の水溶液』が消毒殺菌剤として市販されており、病院・医療機関の廊下には常時備え付けられています。手指、粘膜、感染部分、医療機器などの消毒用途で使われることが多いですが、ウイルス全般と結核菌に対しては効果がありません。『真菌(カビ)・グラム陽性菌・グラム陰性菌』に対して殺菌効果を発揮します。

逆性石鹸(ぎゃくせいせっけん)とは、高級アミンの塩から作られた界面活性剤のことで、『消毒薬・柔軟剤・リンス』などの製品に混ぜられて用いられています。

塩化ベンザルコニウムの作用機序は、細菌の細胞膜表面のタンパク質を変性させて活性を失わせるというものであり、この作用が『殺菌・消毒効果』として機能しているのです。外用消毒剤としての用途が中心であり、経口投与・浣腸では使用することはできません。コンタクトレンズの洗浄液にも、防腐剤として塩化ベンザルコニウムが0.002~0.01%含まれていますが、この濃度が高くなりすぎると角膜を痛めてしまいます。

塩化ベンザルコニウムの商品名……ウエッシュクリーン(ニプロファーマ)、ウエルパス(丸石・アルフレッサ)、塩化ベンザルコニウム(昭和・大成薬品・大和薬品・タツミ薬品・山善など)、オスバン(武田薬品)、オロナイン‐K(大塚)、逆性石鹸(宮沢薬品)、逆性石ケン(三恵薬品・吉田)、逆性石鹸(小堺・ニプロファーマ・日本新薬)、クレミール(サンケミファ)、ザルコニン(健栄)、ザルコニンA(健栄)、ヂアミトール(丸石)、トリゾン(山田・岩城)、ハイデシン(安藤)、パラステロール(純生薬品)、ビオシドール(日本新薬)、プリビーシー(大塚)、ベンザル50(小堺)、ホエスミン(マイラン製薬)、ヤクゾール(ヤクハン・日興製販)

平均的な用法・用量……ポンプ式の容器に入っている水溶液の場合には、ポンプを押して手指を水溶液で擦り合わせてから滅菌ガーゼ、ハンカチなどで拭き取ります。一般的な石鹸で手洗いをしてから、水溶液に浸して拭き取るという使い方もあります。

副作用……発疹・かゆみ・むくみ・刺激感などの過敏症状。原液・濃い水溶液が目に入らないように気をつけてください。万が一、目に入った場合には速やかに水で洗い流し、洗い流しても炎症や違和感が治まらない時には医師に相談してください。

重大な副作用(発症頻度は低い)……特になし。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、特になし。

『処方してはいけない禁忌』は、特になし。

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