夷蛮戎狄(いばんじゅうてき)

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夷蛮戎狄
(いばんじゅうてき)

[意味]

中国を世界の文化文明の中心とする『中華思想』において、中国周辺の四方にいる野蛮・未開の異民族を指して言った蔑称である。

東西南北にいる文明度の劣った異民族を意味する『東夷・南蛮・西戎・北狄(とうい・なんばん・せいじゅう・ほくてき)』の略称である。

[出典]



[類義語]



[用例]

高祖・劉邦(りゅうほう)が建国した漢王朝は、北方に蟠踞(ばんきょ)した夷蛮戎狄の一つである『匈奴』の侵略に苦しめられた。

中華思想では一方的に野蛮で無知と決めつけられている夷蛮戎狄であるが、彼らにも遊牧民族としての独自の文化や政治原理があったのである。

元王朝でモンゴル人の世界帝国を建設したチンギス・ハーンも、満州族(女真族)の世界帝国(清王朝)を拡大したヌルハチやホンタイジも、古代中国では夷蛮戎狄の類とみなされていた異民族(遊牧民)の出自である。

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参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)

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