“内包的特性理論”によって強められていく“第一印象の影響”

スポンサーリンク

旧ブログの記事一覧

人間が他者に対して抱く「第一印象」は、その後の人間関係や対人評価に無視できないほどに大きな影響を与える事になります。

第一印象から種々の人格的特徴を判断し、相手が実際にどのような特徴をもっている人間かを推測するわけですが、その推測された『性格特徴・知的特徴・精力的特徴』は、言語的な特性として通常理解されることとなります。

私達の音素と意味を持つ言語の世界には、語彙や文法・論理などの一般規則があり、類義語や対義語といった意味の相似性や対立性によって区分される集合性があります。

スポンサーリンク

言語の世界は、支離滅裂なバラバラの言葉と概念によって成り立つ世界ではなく、言葉と意味が結びつき、一定の規則と性質によって統制される秩序が維持された世界であるという事を忘れてはいけません。

つまり、言語というものは、その規則や性質によって、ある事象をある言葉で表現するという定義があり、ある概念とある概念が結びつきやすく、ある概念とある概念は結びつくことが難しいという性質があるのです。

何だか、哲学的な抽象的な話になってきて難しい感じもしますが、この『概念と概念の結びつきの性質』を簡単に表現すると『美しい・清らか・優美・光り煌く』といった概念は、意味が似通っているので結び付けやすいが、『穏やか・暴力的・濁っている・優しい』といった概念は、意味が対立的なので結び付け難いといった事です。

楽天広告

先述したように、私達は“人間の人格的特徴を言語的な特性として理解し表現する”ことになりますから、第一印象で獲得した相手の人格的特徴と結びつきやすい特徴を無意識的に結びつけて、相手がどのような人間であるのかを推測してしまう可能性が高くなります。

この言語的特性である『ある概念(特性)とある概念(特性)の結びつきやすさ』によって、一つの特性(概念)から次々に色々な特性(概念)が連想されて結び付けられることを『内包的特性理論』と呼びます。

執筆日:2005/03/20

スポンサーリンク
関連するコンテンツ
Copyright(C) 2020- Es Discovery All Rights Reserved