オキサゾラムの効能・作用・副作用

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オキサゾラムについての基本情報

オキサゾラムの効能・作用……効能は『うつ病・不安障害・パニック障害・心身症などの精神症状である不安感・緊張感・焦燥感・睡眠障害など』です。オキサゾラム(商品名セレナール、ペルサール)はベンゾジアゼピン系(BZ系)の抗不安薬で、大脳辺縁系に分布していてリラックス感・眠気に関係する『GABA-BZ受容体』に作用する。大脳の神経活動を抑制する『GABA神経系』の働きが促進されることで、『催眠誘導・抗不安(抗緊張)・抗けいれん・筋弛緩』などの薬理効果が発現することになる。

オキサゾラムの持続時間は『長時間型』で、薬の分布速度が遅くて血中半減期は“約56時間”である。ただし、約24時間で薬効成分の約80%以上は尿中へ排泄される。典型的なマイナートランキライザーの抗不安薬であり、『抗不安作用・催眠作用・筋弛緩作用』のいずれもマイルドな弱い効き目に抑えられているが、抗不安効果の作用時間が長いタイプなので慢性的な不安・緊張・不眠の症状に悩んでいる患者に投与しやすいメリットがある。

マイルドな効き目による副作用の少なさと薬の飲み合わせ(交互作用)の良さから、各種の精神疾患以外にも消化器系・循環器系・内分泌系の症状にも処方される薬である。めまい・動悸・息切れ・手足の振るえ・胃痛などの自律神経失調症的な症状に対しても処方しやすい薬であり、小児から高齢者まで薬の適用範囲が広いというメリットもある。しかし、高齢者・肝機能が低下した患者の場合には、肝機能低下による血中半減期の延長があり、薬が肝臓に蓄積しやすくなるので処方には一定以上の注意が必要とされる。

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オキサゾラムの商品名……セレナール(第一三共)、ペルサール(イセイ)

平均的な用法・用量……症状の経過を見ながら、30~60mgを1日3回に分けて服用する。年齢・症状に応じて、用量を調整する。

副作用……副作用はほとんどなく、安全性の高いとされる薬です。人によっては、眠気やめまい、ふらつき、注意力の低下、倦怠感、脱力感、翌日への眠気の持ち越し、口渇といった副作用が出ます。運転・危険な機械の操作をする前には服用しないようにしましょう。

重大な副作用(発症頻度は低い)……一過性の前向性健忘、依存症(耐性形成で効きにくくなる)。依存症と関連する離脱症状として、『イライラ、不安、不眠、ふるえ、けいれん、混乱』などの症状が出ることがある。眠気や注意力・集中力の低下といった副作用が翌朝以降にも続く恐れがあるので、危険を伴う作業もしないようにして下さい。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害、脳の器質障害、心臓疾患、腎臓疾患、高齢者、妊婦(胎児への悪影響の考慮)など。中枢神経抑制の相乗効果によって副作用が強まる恐れがあるので、アルコールとの併用は避けて下さい。コーヒー、緑茶、紅茶に含まれるカフェインは、本剤の効き目を弱める可能性があります。

『処方してはいけない禁忌』は、重症筋無力症の人、急性狭隅角緑内障の人、重症の気管支喘息の人、本剤で過敏症を起こしたことがある人。

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