タンドスピロン(セディール)の効能・作用・副作用

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タンドスピロン(セディール)についての基本情報

タンドスピロンの効能・作用……効能は『うつ病・不安障害・パニック障害・心身症などの精神症状である不安感・緊張感・焦燥感・抑うつ感・睡眠障害など』です。タンドスピロンは日本初の『セロトニン作動性抗不安薬』であり、ベンゾジアゼピン系(BZ系)とは全く異なる作用機序を持つ抗不安薬です。

脳内で精神の安定感・興味や意欲・リラックス感と関係している『セロトニン5-HT1A受容体』に選択的に結合することによって、『抗不安(抗緊張)・抗うつ』などの薬理的作用が発現することになる。タンドスピロンはセロトニン(5-HT)の作用を調整する『5-HT1A受容体パーシャルアゴニスト』に分類される新しいタイプの抗不安薬である。

タンドスピロンは、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬にある『過鎮静・筋弛緩による眠気・ふらつき・倦怠感』『アルコール併用による副作用・身体依存の形成』などが弱められている。

タンドスピロンには『加齢による血中半減期の延長・過鎮静や筋弛緩による転倒及び骨折のリスク・作用時間の持ち越しによる日中の眠気やだるさ』などの副作用がほとんどないので、軽度の抑うつ感を訴える高齢者に対する処方に優れた薬剤である。薬物依存性を生じにくく眠気・ふらつきの副作用も少ないので、『心身症・不安障害・自律神経失調症』などの疾患に対して第一選択薬として処方されることも多い。

タンドスピロンの持続時間は『短時間型』で効き目は弱く、抗不安薬として作用する時間は“約6時間”である。タンドスピロンの欠点として抗不安・抗緊張などの効果の発現までに時間がかかり、抗うつ薬と同じように通常『2~4週間程度』の服用を続けないと効果を実感することができない。

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タンドスピロンの商品名……セディール(大日本住友)

平均的な用法・用量……成人は、1日30mgを3回に分けて服用する。最大量は1日60mgで、高齢者に対しては1日15mg程度の低用量から開始することが望ましい。

年齢・症状に応じて、用量を調整する。

副作用……副作用は比較的少なく、安全性の高いとされる薬です。人によっては、眠気やめまい、ふらつき、注意力の低下、倦怠感、脱力感、翌日への眠気の持ち越し、口渇といった副作用が出ます。運転・危険な機械の操作をする前には服用しないようにしましょう。

重大な副作用(発症頻度は低い)……肝臓の重い症状、セロトニン症候群(発熱・発汗・不安・興奮・混乱など)、悪性症候群(急激な体温上昇・けいれん・大量発汗・意識障害・精神変調など)。眠気や注意力・集中力の低下といった副作用が翌朝以降にも続く恐れがあるので、危険を伴う作業もしないようにして下さい。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害、脳の器質障害、心臓疾患、腎臓疾患、呼吸器疾患、高齢者、妊婦(胎児への悪影響の考慮)など。中枢神経抑制の相乗効果によって副作用が強まる恐れがあるので、アルコールとの併用は避けて下さい。コーヒー、緑茶、紅茶に含まれるカフェインは、本剤の効き目を弱める可能性があります。他の向精神薬と併用すると、薬の効き目が強くなりすぎたり、副作用が強まったりすることがあります。

『処方してはいけない禁忌』は、重症筋無力症の人、急性狭隅角緑内障の人、重症の気管支喘息の人、本剤で過敏症を起こしたことがある人。

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