ヒドロキシジン(アタラックスなど)の効能・作用・副作用

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ヒドロキシジン(アタラックスなど)についての基本情報

ヒドロキシジンの効能・作用……効能は『蕁麻疹・湿疹・アトピー性皮膚炎などの痒み』『うつ病・不安障害・パニック障害・心身症などの精神症状である不安感・緊張感・焦燥感・抑うつ感・睡眠障害など』です。

ヒドロキシジンは抗不安薬として使われるだけではなく、皮膚科領域で使用される『抗ヒスタミン薬(抗アレルギー薬)』でもあります。痒み・イライラの原因となるヒスタミンという化学物質の遊離を抑制して、中枢神経系の働きを抑える効果を持っています。

ヒドロキシジンは脳内の『大脳辺縁系・視床・視床下部』に広範に作用する薬であり、中枢神経系の活動を抑制することで『抗不安・抗うつ・抗緊張・抗焦燥感・かゆみの軽減・催眠』などの薬理効果を発揮すると考えられている。ベンゾジアゼピン系と比較して、臨床的依存性や薬物乱用のリスクが低い薬としてのメリットもある。

ヒドロキシジンはベンゾジアゼピン系の抗不安薬の副作用が出ている若年者・高齢者の患者にも処方しやすい薬であり、抗精神病薬の副作用としての『アカシジア症候群(ムズムズする掻痒感・不安感・焦燥感・抑うつ感・睡眠障害など)』が出ている患者にも処方されることがある。抗パーキンソン病薬の副作用が出ている患者にも効果が確認できたケースがある。

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ヒドロキシジンの商品名……アタラックス(ファイザー),アタラックスP(ファイザー),ハタナジン(日新製薬)

平均的な用法・用量……成人は、1日75~150mgを服用する。頓服の場合は1回25~50mgを服用する。アトピー性皮膚炎や蕁麻疹(じんましん)などの強い痒み(掻痒感)を伴う皮膚疾患にも処方される。

年齢・症状に応じて、用量を調整する。

副作用……副作用は比較的少なく、安全性の高いとされる薬です。人によっては、眠気やめまい、ふらつき、注意力の低下、倦怠感、脱力感、翌日への眠気の持ち越し、口渇といった副作用が出ます。運転・危険な機械の操作をする前には服用しないようにしましょう。めまいの薬のベタヒスチン(メリスロン)の作用を弱める可能性がある。

重大な副作用(発症頻度は低い)……肝臓の重い症状、アナフィラキシー・ショック(心拍亢進・呼吸困難・血圧低下など)、不整脈(QT延長・心室頻拍)。眠気や注意力・集中力の低下といった副作用が翌朝以降にも続く恐れがあるので、危険を伴う作業もしないようにして下さい。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害、てんかん、緑内障、前立腺肥大症、重症筋無力症、認知症、呼吸器疾患、高齢者など。中枢神経抑制の相乗効果によって副作用が強まる恐れがあるので、アルコールとの併用は避けて下さい。コーヒー、緑茶、紅茶に含まれるカフェインは、本剤の効き目を弱める可能性があります。他の向精神薬と併用すると、薬の効き目が強くなりすぎたり、副作用が強まったりすることがあります。

『処方してはいけない禁忌』は、ポルフィリン症、妊婦、本剤で過敏症を起こしたことがある人。

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