アデニンの効能・作用……効能は『化学物質・放射線などを用いた抗がん治療による白血球減少症』です。DNAを構成する4つの塩基配列としてアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)の4つが知られていますが、遺伝子の塩基のアデニンとは関係ありません。がん（悪性新生物）に対して放射線療法や抗がん剤治療を行うと、副作用として白血球減少症が起こり免疫機能が低下してしまうことがあります。白血球が極端に減少してしまうと生体の免疫機能が適切に働かなくなり、細菌・ウイルスを原因とする重い感染症にかかるリスクが高くなってしまうので、白血球減少症の治療薬を用いて白血球をできるだけ減らさないようにします。アデニンは白血球減少症の治療薬で、白血球を産生する骨髄細胞に入り込んで、細胞の核酸合成を活性化すると考えられています。しかし、現在では白血球増加の効果の個人差が大きいということで、使われる頻度が大きく減ってきています。副作用を防ぐために、定期的に血清尿酸値や腎機能の医学検査を実施します。
アデニンの商品名……ロイコン（第一三共）
アデニンの平均的な用法・用量……20mg～60mgを2～3回服用。
アデニンの副作用……過敏症（発疹），便秘など。
アデニンの重大な副作用（発症頻度は低い）……急性腎不全，結石。
アゾセミドの注意・禁忌……『注意を要する人』は、腎機能障害，高尿酸血症，妊婦など
『処方してはいけない禁忌』は、痛風や尿路結石がある人，本剤で過敏症を起こしたことがある人。
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