塩酸アミオダロンの効能・作用・副作用

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塩酸アミオダロンについての基本情報

塩酸アミオダロンの効能・作用……効能は『重症度の高い再発性不整脈』です。

『不整脈』は、脈拍(心拍数)をコントロールする刺激伝導系に何らかのトラブルが発生して、心臓の鼓動のリズムが乱れる疾患です。不整脈では脈拍が多くなり過ぎることもあれば、少なくなり過ぎることもあります。脈拍が不規則(ランダム)に変化するタイプの不整脈もあります。この塩酸アミオダロンは不整脈が改善した後に再発する重症度の高い『再発性不整脈』の治療薬であり、効き目も副作用も強いので、取扱いには医師の厳格注意と判断が必要で主に入院治療で使われます。

塩酸アミオダロンには副作用のリスクがあるので、再発性不整脈の中でも重症度が高くて、『他の不整脈治療剤の効果がない(他の不整脈治療剤が体調・相性などで使えない)ケース』に用いられることが多くなっています。薬の体内での半減期が長いので、服薬中止をしても暫くは副作用が消えないことがあります。他の薬剤との『飲み合わせ(相互作用)』の問題もあるので、この薬を処方される時には必ず医師・薬剤師に『自分が現在飲んでいる薬』について正しく伝えなければなりません。

特に、他の抗不整脈薬や強心薬、降圧薬、利尿薬、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョンズ・ワート)を服用している人は、塩酸アミオダロンとの相互作用に注意が必要です。

塩酸アミオダロンの商品名……アミオダロン塩酸塩(サンド、沢井、日本ジェネリック)、アンカロン(サノフィ・アベンティス)

平均的な用法・用量……200~400mgを1~2回に分けて服用。

副作用……吐き気、嘔吐、睡眠障害、皮疹、便秘、食欲不振、胃部不快感、頭痛、むくみ、脱毛、倦怠感、女性化乳房、羞明(まぶしさ)、角膜色素沈着、甲状腺機能亢進症(甲状腺機能低下症)、舌アフタ、光線過敏症、手指の爪色の変色、白血球減少、好中球減少、好酸球増加、ほてり・紅潮など。

重大な副作用……心不全、間質性肺炎、肺線維症、肺炎、肝機能障害、肝硬変、催不整脈、徐脈、呼吸困難、血圧低下、心室性頻拍の一種であるトルサード・ド・ポアント(TdP:Torsades de pointes)。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肺疾患の既往歴がある人、間質性肺炎、肺線維症、肺胞炎、刺激伝導障害、うっ血性心不全、甲状腺機能障害、肝機能(腎機能)の障害、妊婦や授乳婦など。

『処方してはいけない禁忌』は、抗HIV剤のリトナビル、合成抗菌剤のスパルフロキサシン、モキシフロキサシン(アベロックス)、ED治療薬のバルデナフィル(レビトラ)、シルデナフィル(バイアグラ、レバチオ)、乳がん治療薬のトレミフェン(フェアストン)、抗ウイルス薬のテラプレビル(テラビック)、多発性硬化症治療薬のフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)を服用している人。本剤で過敏症を起こしたことがある人。

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