イブプロフェンピコノールの効能・作用……効能は『炎症性の皮膚科疾患』です。イブプロフェンピコノールは非ステロイド系の抗炎症剤なので、抗炎症作用やかゆみを抑える作用は弱いですが、それほど重症ではない皮膚科疾患の炎症・痛み・かゆみを抑えるために使われます。アトピー性皮膚炎の患者にも処方されますが、通常はイブプロフェンピコノールだけでは十分に炎症・腫れ・かゆみを鎮静できないので、ステロイド外用剤（副腎皮質ホルモン剤）と一緒に症状の回復度合いに合わせて使っていきます。
効果を発揮する皮膚科疾患には『アトピー性皮膚炎・急性湿疹・慢性湿疹・酒さ様皮膚炎・ニキビ・口囲皮膚炎・帯状疱疹』などがあります。『炎症・腫れ・かゆみ・痛み』を伴う皮膚科疾患に幅広く使われますが、ステロイド外用剤に比べて『副作用』が弱いという長所があり、慢性皮膚炎の長期治療や全身性の皮膚科疾患に対して使われることが多いです。アトピー性皮膚炎では『発赤・皮膚の浅薄化・起炎症性・色素沈着』などの副作用がでやすい『顔・首』などに限定して用いるように指示されることもあります。
イブプロフェンピコノールの商品名……イプロニン（辰巳化学）、スタデルム（鳥居薬品）、ベシカム（久光）
平均的な用法・用量……1日に1～数回塗布または貼付け。
副作用……皮膚のかぶれ、刺激感、発疹、かゆみ、鱗屑（りんせつ）、水疱、腫れなど。
重大な副作用（発症頻度は低い）……特に無し。
注意・禁忌……『注意を要する人』は、特に無し。クリームを塗る時には、患部の皮膚を清潔にしてから適量をすっと塗り込むようにしましょう。
『処方してはいけない禁忌』は、本剤で過敏症を起こしたことがある人。
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