エチオナミドの効能・作用・副作用

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エチオナミドについての基本情報

エチオナミドの効能・作用……効能は『肺結核』です。1956年にフランスのリーベルマン(Lie-bermann)らによって開発・合成された比較的古い『結核治療薬(抗結核薬』ですが、胃腸障害や嘔吐、女性化乳房などの副作用がでやすいため、使い方や用量設定の難しい側面を持っています。略号は『ETH』と呼ばれており、結核菌を殺菌する効果は中程度であり、結核治療では第二線薬として位置づけられています。

結核菌に感染して発症する『結核』というと、『古い病気・現在では珍しい病気』と思われがちですが明治時代~昭和初期まで『国民病・亡国病』として猖獗を極めた結核菌は、未だ日本から根絶されたわけではなく、現代日本でも結核を発症したり結核によって亡くなったりする人(亡くなるのは高齢者・免疫力が低下した人に多い)は多くいます。結核に対する人々の関心低下、多剤耐性菌(化学療法に抵抗する結核菌)などの登場によって、結核患者数の減少は緩やかになってきており、1999年には『結核緊急事態宣言』が出されたりもしました。

日本の結核罹患率は2008年で人口10万人あたり19.4人、10人以下の欧米先進国と比べるとまだ罹患率は高い水準で停滞しています。日本は結核の『中蔓延国』に分類されていて、人口10万人あたり10人以下の『低蔓延国』になるには更に10年以上の医学的・公衆衛生的・啓蒙的な取組みが必要とされています。エチオナミドは現在では使われる頻度は高くなく、抗結核薬としてはイソニアジドやピラジナミド、ストレプトマイシン、リファンピシン、エタンプトールなどの抗生物質が合わせて使われています。

エチオナミドの商品名……ツベルミン(明治製菓)

平均的な用法・用量……初回は0.3gから始めて経過観察。0.5~0.7gを1~3回に分けて服用。

副作用……消化器障害、食欲不振、嘔吐、吐き気、胸焼け、胃痛、下痢、睡眠障害、めまい、不安感や抑うつ感の精神症状、四肢の知覚異常、月経異常、女性化乳房、インポテンツ、髪の毛の脱毛など。

重大な副作用(発症頻度は低い)……肝機能障害。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害または腎機能障害がある人。

『処方してはいけない禁忌』は、妊婦。

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