塩化トロスピウムの効能・作用・副作用

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塩化トロスピウムについての基本情報

塩化トロスピウムの効能・作用……効能は『内臓筋の痙攣・内臓筋の運動異常を起こす疾患』です。具体的には、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胆のう胆道の疾患(胆管炎)・尿路結石症などによる内臓筋の痙攣・痛みの症状を緩和するために処方されます。

『胃・十二指腸・胆道・尿路(膀胱)』など内臓の平滑筋の痙攣や痛みを抑制したり、消化器潰瘍を作り出す胃酸の過剰分泌を抑えます。脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンの分泌によって、『副交感神経』に制御されている消化器(胃腸)の運動が促進されますが、塩化トロスピウムはこのアセチルコリン分泌を抑制することで内臓の緊張・運動(けいれん)を穏やかに弱めてくれます。

塩化トロスピウムは、『副交感神経』を刺激してその働きを強めている神経伝達物質のアセチルコリンを、『抗コリン作用』によって抑制してくれるお薬です。

塩化トロスピウムの商品名……スパスメックス(興和)

平均的な用法・用量……1回5~10mgを3回服用。心療内科・精神科で処方される精神安定剤(フェノチアジン系・ブチロフェノン系)や三環系抗うつ薬と一緒に服用すると、交互作用でそれぞれの薬の副作用が強く出てしまう危険性があります。風邪薬・鼻炎薬・抗ヒスタミン剤などとも交互作用があるので、非常に強い眠気に襲われる恐れがあります。他に薬を飲んでいる場合は、必ず医師や薬剤師に報告して指示を受けるようにして下さい。

副作用……口渇,便秘,胸焼け(胃もたれ),排尿障害,過眠傾向(睡魔が起こりやすい),目のかすみなど。

重大な副作用(発症頻度は低い)……特になし。飲み合わせや体調によっては、強い眠気を感じることもあるので、『車の運転・危険な機械操作(高所作業)』などはしないようにして下さい。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、前立腺肥大、幽門狭窄の既往がある人、妊婦など。

『処方してはいけない禁忌』は、重症の前立腺肥大症(排尿困難を伴うレベル)、緑内障(眼圧上昇のリスクがあるため)、重症の心疾患、麻痺性イレウス、細菌性下痢など。

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