塩酸エペリゾンの効能・作用・副作用

塩酸エペリゾンについての基本情報

塩酸エペリゾンの効能・作用……効能は『筋緊張状態・痙性麻痺』などです。『頸肩腕症候群・腰痛・四十肩・五十肩』などによる筋緊張状態を緩和する効果があります。また、『脳血管障害・頸部脊椎症・外傷後遺症・痙性脊髄麻痺・小児麻痺・脊髄小脳変性症・スモン・手術後後遺症・筋萎縮性側索硬化症(ALS)』などに伴う痙性麻痺の症状緩和のために処方されます。

中枢神経系(脳)の筋肉運動の中枢神経系に作用することで、運動神経の異常な興奮を抑制して『骨格筋の緊張・こわばり』を和らげてくれる効果があります。筋肉の凝りや痛み、こわばりを取るというのがこの薬の主要な働きであり、血管拡張によって『筋肉の血流』を改善するような効果もあります。

軽度の鎮静・催眠の作用もあるので、夜に眠りづらい睡眠障害の傾向がある人にも有効なことがあります。痙性麻痺を引き起こす脳血管障害や痙性脊髄麻痺、手術後後遺症などに対しても、それらの痙攣・麻痺の症状を和らげる目的で処方されます。痙性麻痺の症状すべてを取り去るような劇的な効果は期待できませんが、症状の不快・苦痛を多少なりとも軽減してくれるといった対症療法の効果があります。

塩酸エペリゾンの商品名……アキトナール(長生堂)、アチネス(あすか製薬)、エペソ(イセイ)、エペナルド(大洋薬品・テイコク)、エペリッサー(ニプロファーマ)、エペリナール(鶴原)、エペル(東和薬品)、エボントン(辰巳化学)、エンボイ(キョーリンリメディオ)、サンバゾン(旭化成ファーマ)、スモナース(大原薬品)、トルミナール(大正薬品)、ホマライト(日新‐山形)、ミオナベース(寿・昭和薬化工・高田)、ミオナール(エーザイ)、ミオペリゾン(小林化工)、ミオリラーク(共和薬品)、リンプラール(日医工)

平均的な用法・用量……食後に1回50mgを3回に分けて服用。

副作用……過敏症(発疹)、睡眠障害(不眠)、四肢のしびれ、食欲不振、胃部不快感、吐き気、嘔吐、便秘、下痢、口渇、ふらつき、眠気、倦怠感、ほてりなど。眠気やふらつき、めまいなどの副作用があるので、『車の運転・機械の操作』といった危険な作業はしないようにしてください。

重大な副作用(発症頻度は低い)……中毒性表皮壊死症、皮膚粘膜眼症候群、ショックなど。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、肝機能障害、薬物過敏症の既往がある人、妊婦など。

『処方してはいけない禁忌』は、本剤で過敏症を起こしたことがある人。

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