塩酸エフェドリンの効能・作用・副作用

塩酸エフェドリンについての基本情報

塩酸エフェドリンの効能・作用……効能は『鎮咳・鼻粘膜の充血や腫れ』です。気管支喘息や喘息様気管支炎、感冒(かぜ)、咽喉頭炎、鼻カタル、慢性気管支炎、急性気管支炎などの呼吸器系疾患による『咳』を鎮めるために処方されるお薬です。

塩酸エフェドリンは、気管支にある『β受容体』を刺激することで、気管支筋の収縮を抑制して気管を拡張します。気管が広がると空気が通りやすくなり、咳が治まって息がしやすくなります。血管を収縮させる効果もあるので、鼻粘膜の充血や腫れを抑えて鼻の通りを良くしたり、鼻づまりを改善したりします。

血管収縮作用は『心筋の収縮』とも連動しているので、血圧を上昇させる副作用がでることがあります。過度の連用を続けると、心臓疾患や高血圧、不整脈のある人にとっては『心臓の負担・刺激』につながるので注意が必要です。

塩酸エフェドリンの商品名……エフェドリン「ナガヰ」(大日本住友)、塩酸エフェドリン(模範薬品・マイラン製薬・丸石・三和化学)、純生エフェドリン(純生薬品)

平均的な用法・用量……1回12.5~25mgを1~3回服用。

副作用……血圧上昇、動悸・頻脈、吐き気、嘔吐、頭痛(頭重)、口渇、発汗、食欲不振、神経過敏、めまい、過敏症(発疹)、排尿困難、脱力感など。長期連用によって、心臓への負担、妄想・幻覚・不安などの精神症状の発生など。

重大な副作用(発症頻度は低い)……血清カリウム値の低下。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、冠動脈疾患、心臓疾患、甲状腺機能亢進症、高血圧症、糖尿病、緑内障、前立腺肥大症などの人。

『処方してはいけない禁忌』は、重症の冠動脈疾患、頭部・頸部の外傷を受けたばかりの人、カテコールアミン製剤、エピネフリン(アドレナリン)、イソプレナリンの処方を受けている人など。

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