エトレチナートの効能・作用・副作用

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エトレチナートについての基本情報

エトレチナートの効能・作用……効能は『ビタミンAの不足に伴う諸症状・乾癬・重症の角化症など』です。ビタミンAから合成されたビタミンAの誘導体(レチノイド)で、乾癬・魚鱗癬などの皮膚の重い角化症状を改善するために処方されます。角化症状に対して効果を示しますが、胎児の催奇性や各種の副作用がでやすいので処方には注意が必要です。

角化した皮膚細胞を剥ぎ取って、新たに健康な上皮を形成させる作用があると考えられています。皮膚科の慢性化する難治性疾患である『乾癬(かんせん)』は、皮膚に赤い斑点ができてその部分に多量のフケや銀白色の瘡蓋が出来てくる皮膚病で、非常に強いかゆみを伴い掻き破ると再びそこに赤い病変が出来てしまいます。エトレチナートが処方される難治性の角化異常症・皮膚科疾患には、『尋常性乾癬・膿疱性乾癬・乾癬性紅皮症・関節症性乾癬・尋常性魚鱗癬・水疱型先天性魚鱗癬(それに伴う紅皮症)・非水疱型先天性魚鱗癬・掌蹠角化症・掌蹠膿疱症・ダリエ病・毛孔性紅色粃糠疹』などがあります。

エトレチナートの商品名……チガソン(中外製薬)

平均的な用法・用量……10~50mg(小児は0.6~1.0mg/kg)を1~3回に分けて服用。妊婦に対する催奇形性を含めて非常に副作用が強い薬なので、医師・薬剤師から治療方針・副作用の説明と服薬指導を十分に受けて『インフォームド・コンセント』をしてから服用を始めてください。肝臓への負担が大きいので、服薬を開始した後には定期的に血液検査を受ける必要があり、検査値に異常が出ればただちに服薬を中止します。女性は服薬中及び服薬後2年間は、奇形防止のために避妊を行う必要があります。男性も服薬中及び服薬後6ヶ月は、精子異常症の防止のために避妊を行う必要があります。服薬中及び服薬後2年間は、献血も行うことができません。

副作用……口唇炎,口角炎,口内・鼻腔の乾燥,皮下出血,紅斑,脱毛,爪囲炎,皮膚や爪が薄く弱くなることがある,色素沈着,咽頭炎,関節炎,結膜炎,眼精疲労,目痛,発汗,ほてり,かゆみ,発疹,下痢,便秘,吐き気,胃痛,頭痛,食欲不振,腹部膨張満感,イライラ,不眠,脱力感・倦怠感など。

重大な副作用(発症頻度は低い)……血管炎,中毒性表皮壊死症など。

注意・禁忌……『注意を要する人』は、糖尿病や脂質代謝異常がある人、肥満の人、アルコール中毒の人。

『処方してはいけない禁忌』は、催奇形性があるので妊婦は服用できません。本剤で過敏症を起こしたことがある人、肝機能障害、腎機能障害、ビタミンA過剰症のある人。

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