アモキサピンの効能・作用・副作用

スポンサーリンク

アモキサピンについての基本情報

アモキサピンの効能・作用……効能は『うつ病・抑うつ状態・気分の落ち込み・意欲や興味の著しい低下』です。アモキサピンは第2世代の三環系抗うつ薬(比較的古くから使われている抗うつ薬)で、うつ病に伴う精神運動抑制の症状(憂鬱感・不安感・焦燥感・集中力低下・興味関心の低下)に効果のある薬剤です。精神科や心療内科でうつ病や抑うつ症状の患者に対して比較的よく処方される向精神薬(抗うつ薬)であり、『即効性・安全性・副作用のマイルドさ』には定評があります。

アモキサピンは意欲的な精神活動に関係する『情報伝達物質(モノアミンなど)』の“シナプス間隙での再取り込み”を阻害することによって、気分が落ち込んでやる気のでない精神状態を回復させます。活動性に関わるノルアドレナリンの再取り込みを阻害することによって、ノルアドレナリンのシナプスでの濃度が高まり、『意欲・行動力』の改善が見られるとされます。また、セロトニンの再取り込みを阻害することで、『気分・興味関心』を上向きにさせる効果があります。自律神経失調症の各種の症状にも効果があるので、『パニック障害・全般性不安障害・情緒不安定・心因性の頭痛・過度の緊張感や不安感』に対してもアモキサピンが処方されることがあります。

アモキサピンの商品名……アモキサン(武田薬品)

アモキサピンの平均的な用法・用量……1回25~75mgを1~数回に分けて服用。精神科医・心療内科医が患者の症状の経過や回復のレベルを観察しながら、適正な処方量が決められるので、自己判断で服薬を中止したり減薬しないように注意してください。

アモキサピンの副作用……抗うつ薬の中では比較的副作用が軽く、効果の発現が速いとされている。口の渇き,便秘,排尿困難,眠気,めまい,吐き気・嘔吐,立ちくらみ,血圧の低下,動悸,手足の振るえ(パーキンソン様症状),話しにくくなる構音障害,過敏症,目の調節障害,過敏症(発疹),肝機能障害,食欲不振,倦怠感,脱力感など。希死念慮が強まる衝動性の亢進が見られるケース、あるいは、服薬してかえって不安感や焦燥感が強まったケースでは、すぐに医師に相談してその後の服薬指導や心理的ケアを受けるようにしてください。

アモキサピンの重大な副作用(発症頻度は低い)……高熱・大量発汗・けいれんが現れる悪性症候群,幻覚妄想,精神錯乱,せん妄(妄想を伴う意識障害),遅発性ジスキネジア,麻痺性イレウスなど。

アモキサピンの注意・禁忌……『注意を要する人』は、狭心症や不整脈など心疾患のある人,排尿困難や眼圧亢進がある人,てんかん,統合失調症,躁鬱病(双極性障害),甲状腺機能亢進症など。気分が高揚してハイテンションになる『躁転』の副作用があるので、双極性障害で希死念慮のある患者には処方に注意が必要である。

『処方してはいけない禁忌』は、本剤で過敏症を起こしたことがある人,緑内障の人,心筋梗塞の回復初期にある人,モノアミン酸化酵素阻害薬を服用している人。

スポンサーリンク
Copyright(C) 2009- Es Discovery All Rights Reserved