安心立命
(あんじんりつめい)
[意味]
自らに与えられた天命を悟り、心を安らかに保って悩まず動揺しないこと。人事を尽くした後は天命に全てを委ねて、いかなることが起ころうとも心が乱されないという達観した境地・覚悟。
『安心(あんじん)』は、心が安らかであり乱れないという仏教語。『立命』は、天命を知って自己を確立するという儒教の言葉。仏教語では、『あんじんりゅうめい』『あんじんりゅうみょう』という読み方をすることもある。漢字は、『安心立命』以外にも『安身立命』とも書く。
[出典]
『景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)』の10章
[類義語]
安身立命(あんじんりゅうみょう),安心決定(あんじんけつじょう)
[用例]
ここまで事態が窮まってくれば、もはや安心立命の覚悟を固める他はない。これが自らの運命なのだと割り切れば、安心立命、揺らがぬ気持ちも定まった。安心立命の境地に到達したその仏教徒には、もう何の迷いも苦しみも葛藤もないのだ。
参考文献(下部のAmazonアソシエイトからご購入頂けます)
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)