清少納言(康保3年頃(966年頃)~万寿2年頃(1025年頃))が平安時代中期に書いた『枕草子(まくらのそうし)』の古文と現代語訳(意訳)を掲載していきます。『枕草子』は中宮定子に仕えていた女房・清少納言が書いたとされる日本最古の女流随筆文学(エッセイ文学)で、清少納言の自然や生活、人間関係、文化様式に対する繊細で鋭い観察眼・発想力が反映された作品になっています。
このウェブページでは、『枕草子』の『野は 嵯峨野、さらなり。印南野。交野~』の部分の原文・現代語訳を紹介します。
参考文献
石田穣二『枕草子 上・下巻』(角川ソフィア文庫),『枕草子』(角川ソフィア文庫・ビギナーズクラシック),上坂信男,神作光一など『枕草子 上・中・下巻』(講談社学術文庫)
[古文・原文]
164段
野は 嵯峨野(さがの)、さらなり。印南野(いなみの)。交野(かたの)。狛野(こまの)。飛火野(とぶひの)。しめし野。春日野。そうけ野こそ、すずろにをかしけれ。などて、さつけけむ。宮城野。粟津野(あわづの)。小野。紫野。
165段
上達部(かんだちめ)は 左大将。右大将。春宮(とうぐう)の大夫。権大納言。権中納言。宰相の中将。三位の中将。
166段
君達(きんだち)は 頭の中将。頭の弁。権の中将。四位の少将。蔵人の弁。四位の侍従。蔵人の少納言。蔵人の兵衛佐(ひょうえのすけ)。
[現代語訳]
164段
野は、嵯峨野(さがの)は言うまでもない。印南野(いなみの)。交野(かたの)。狛野(こまの)。飛火野(とぶひの)。しめし野。春日野。そうけ野は、理由もなく面白い。どうして、そんな野の名前をつけたのだろうか。宮城野。粟津野(あわづの)。小野。紫野。
165段
上達部(かんだちめ)は、左大将。右大将。春宮(とうぐう)の大夫。権大納言。権中納言。宰相の中将。三位の中将。
166段
君達(きんだち)は、頭の中将。頭の弁。権の中将。四位の少将。蔵人(くろうど)の弁。四位の侍従。蔵人の少納言。蔵人の兵衛佐(ひょうえのすけ)。
[古文・原文]
167段
受領(ずりょう)は 紀伊の守。和泉。
168段
権の守(ごんのかみ)は 甲斐。越後。筑後。阿波。
169段
大夫は 式部の大夫。左衛門の大夫。右衛門の大夫。
170段
法師は 律師。内供(ないぐ)。
171段
女は 内侍(ないし)のすけ。内侍。
[現代語訳]
167段
受領(ずりょう)は 紀伊の守。和泉の守。
168段
権の守(ごんのかみ)は 甲斐。越後。筑後。阿波。
169段
大夫(たゆう)は 式部の大夫。左衛門の大夫。右衛門の大夫。
170段
法師は 律師(りつし)。内供(ないぐ)。
171段
女は 内侍(ないし)のすけ。内侍。
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