一姫二太郎
(いちひめにたろう)
[意味]
生まれてくる子供の理想の順序のことで、一人目は育てやすい女の子、二人目は男の子が良いということである。『姫』は女の子のこと、『太郎』は男の子のことである。
最初に、家の後継者となる男児の出生を望んでいた夫婦に女児が生まれた時に、慰めの意味を込めた言葉として『一姫二太郎』が使われることもあるが、現代では『後継者の男児優遇の価値観』はかつてほど強くなくなっている。
『一姫二太郎』は生まれてくる子供の望ましい順番のことを言ったことわざであり、一番目に女の子、二番目に男の子が生まれるのが良いということである。二太郎の“二”は『二人の男の子』という意味ではない。一姫二太郎を『女の子1人+男の子2人の合計3人』が良いという“望ましい子供の人数の意味”で使うのは誤用である。
[類義のことわざ]
[英語のことわざ]
[用例]
結婚前は『一姫二太郎』の子育てを望んでいたが、いざ子供が産まれてみると一人だけでも子育ては大変なものだと思い知らされた。
両親は『一姫二太郎』の孫の誕生を強く希望していたようだが、結婚しても夫婦の間で子供が授かるかどうかは、なかなか思い通りにはいかないものである。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
トップページ> Encyclopedia>
日本の古典文学> ことわざ事典>現在位置
プライバシーポリシー