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映画『寝ても覚めても』の感想

寝ても覚めても 映画

総合評価 80点/100点

主演の東出昌大と唐田えりかの不倫騒動ばかりが目立っていてなかなか見る気になれなかった映画ですが、「運命の人」を題材にした恋愛映画としてのクオリティーは高いです。

現実世界で傷つく人が出る不倫は非難されても仕方ありませんが、(当事者でなければ)「許されない関係で実際に好きになってしまった二人の映画」というメタ目線で見ると、今後も滅多に出現しない作品の舞台裏の希少性もあるのかもしれません。

柴崎友香の長編恋愛小説「寝ても覚めても」が原作になっていますが、「運命の人」との衝撃的な出会いから映画は始まります。泉谷朝子(いずみやあさこ、唐田えりか)と鳥居麦(とりいばく、東出昌大)は出会った瞬間に、昔の松田聖子さんのビビッと婚ではありませんが、電撃に打たれたような恋に落ち、理屈抜きの衝動でキスをします。

バイクデートで事故っても、二人で見つめ合ってキスというように、寝ても覚めてもな色恋に狂った状態なのですが、自由人というか風来坊な麦は、何も告げずに蒸発して姿を消してしまいます。その前ぶれとして、「ちょっとパンを買いに行ってくる」といって何日も帰ってこなかったりするのですが、朝子は失踪した麦との別れを完全には受け入れられないまま、大阪から東京に出てカフェで働き始めます。

そして、東京で麦と運命の再会をと思わせるシーンが展開しますが、それは麦とほとんど同じ顔とスタイルを持った丸子亮平(まるこ・りょうへい、東出昌大)という別の男でした。麦が自由奔放で無責任だが色気のあるアーティストタイプとすれば、亮平は真面目で責任感のある誠実なサラリーマンタイプという感じの正反対の男性です。

朝子のルームメイトで女優の卵の鈴木マヤ(山下リオ)と亮平の同僚で女優のマヤに嫉妬する最悪のやり取りから関係が始まる串橋耕介(瀬戸康史)の恋愛も、同時進行的に描かれます。

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