一簣之功
(いっきのこう)
[意味]
物事を完成させるために必要な最後のひと踏ん張り。物事を成し遂げるために必要な最後の努力。あるいは、大きな物事・事業を成し遂げるために積み重ねてきたひとつひとつの努力のことをいう。
『簣(き)』は、土を盛って運ぶもっこのことをいう。高い山を築く場合に、最後のもっこ一杯の土を運ぶ労力を惜しめば、山が完成しないという『九仞(きゅうじん)の功を一簣(いっき)に欠く』に由来する。
[出典]
『書経』 旅ゴウ(りょごう)
[類義語]
画竜点睛(がりょうてんせい)、画竜点睛を欠く
[用例]
本番の入学試験まで残すところ一週間、一簣之功を欠くような失敗は許されない。巨大な高層建築物も、地道な作業と努力の積み重ねを通じた一簣之功によって竣工(落成)する。
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『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)