一日之長
(いちじつのちょう)
[意味]
原義は、一日だけ早く生まれたこと、年齢が少しだけ相手よりも上であること。年長者を無条件で尊敬すべきとする儒教的な価値観の影響を受けた言葉であり、『年齢が上あること=経験が多くて実力や技術によって優れていること』が含味されている。
年齢が上であれば、それだけ知識・経験・技術・実力においても勝っているという考え方がある。そこから転じて、一日之長(いちじつのちょう)とは、『知識・経験・技術・実力』において、相手よりも僅かばかり勝っていることといった意味になった。一日之長は、『いちにちのちょう』と読んでも良い。
[出典]
『論語』 先進篇
[用例]
数学の分野においては、長く数学教師として働いてきた私のほうが一日之長がある。彼は細身で頼りなく見えるが、実は合気道の師範代であり、格闘技においては一日之長があるだろう。この仕事は、マーケティング分野において一日之長がある君に是非お願いしたいと思っている。
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『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)