虻蜂取らず
(あぶはちとらず)
[意味]
虻(あぶ)と蜂(はち)を同時に追いかけて、両方とも逃がしてしまうということ。
そこから転じて、両方のものを一緒に得ようと欲張って、どちらとも取り逃してしまうという意味になった。欲張り過ぎたために、逆にダメになったり損をしてしまったりすることの喩えである。
[類義のことわざ]
一も取らず二も取らず(いちもとらずにもとらず)、 二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)、 花も折らず実も取らず(はなもおらずみもとらず)
[対義のことわざ]
[英語のことわざ]
Between two stools the tail goes to the ground.
(二つの腰掛けの間で尻餅をつく。)
[用例]
大学院に進学するのか、企業に就職するのか、早く決断して本格的に準備を始めないと、『虻蜂取らず』になってしまう。
智香子さんが好きなのか好恵さんが好きなのか、はっきりと選んで付き合うことができずに二人共から呆れられて振られてしまい、『虻蜂取らず』の結果となった。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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