家貧しくして孝子顕る(いえまずしくしてこうしあらわる)

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家貧しくして孝子顕る
(いえまずしくしてこうしあらわる)

[意味]

家が貧しいと子供が家計を助けようとして働くので、自然と子の孝行の徳が世間に知られるようになる。逆境や不遇の時にこそ、人間の真価が現れて世(人)に認められるということ。

『孝子』というのは、親孝行な子供のことである。『家貧しくして孝子出ず(いず)』ということわざもある。

[出典]

『宝鑑』の「家貧しくして孝子顕れ、世乱れて忠臣を識る(しる)」に由来したことわざである。

[類義のことわざ]

国乱れて忠臣見る(くにみだれてちゅうしんあらわる), 世乱れて忠臣を識る(よみだれてちゅうしんをしる)

[英語のことわざ]



[用例]

貧困な母子家庭で苦労して育ったあの少年は『家貧しくして孝子顕る』で、奨学金で大学を卒業した後に起業で成功してから、母親に親孝行をしているようだ。

父親が事業で失敗したことで家族は大変な生活苦を味わったが、『家貧しくして孝子顕る』というように、息子と娘たちが高校を卒業してから働いて家計を立て直した。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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