蟻の熊野参り(ありのくまのまいり)

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蟻の熊野参り
(ありのくまのまいり)

[意味]

『熊野参り』というのは、熊野古道(世界遺産)で有名な和歌山県にある熊野三社にお参りする慣習である。熊野三社はじめその一帯は古来から多くの日本人の信仰を集めてきた聖域で、非常に大勢の参拝客でごった返していた。

熊野三所権現に参拝するために来た大勢の人の長蛇の列を、蟻の行列に喩えたことわざである。そこから転じて、大勢の人々がひっきりなしに行き来する様子のことをいう。

[類義のことわざ]

蟻の開帳参り(ありのかいちょうまいり), 蟻の観音伊勢参り(ありのかんのんいせまいり), 蟻の百度参り(ありのひゃくどまいり)

[英語のことわざ]



[用例]

大学センター試験本番の日の会場では、『蟻の熊野参り』も顔負けなほどの学生の長蛇の列が出来ていた。

毎年恒例のお祭りの日には『蟻の熊野参り』のように大勢の人が押し寄せるから、子供が迷子にならないように注意していなければならない。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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