「ウール」というと化学繊維ではない羊毛でできたセーターなどを思い浮かべやすいですが、「カシミア」というと「ウールよりも高級なセーターやコート」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?なぜ「カシミアのセーター・コート」は一般的なウールのものよりも高いのか、その理由が分かりますか?ウールとカシミアの違いを、詳しく説明していきます。
「ウール」とは何か?
「カシミア」とは何か?
「ウール」と「カシミア」の違いのまとめ
違いの事典:1
「ウール」とは「羊毛を主な材料としてつくられた衣類・加工品」のことで、ウール製の衣料品で多いものとして「セーター・コート」などがあります。
「ウール」は「冬用の防寒着となるセーター・コートの素材」として人気でしたが、近年はユニクロなどが重点的に販売している軽くて暖かい「ダウンジャケット・ダウンコート」に押されて、「重たいウール」は苦戦しています。
「ウール」の特徴として「保温性が高い・毛玉ができにくい・丈夫で汚れにくい」などがありますが、「ウール」には「重量が重たい・毛に光沢がない・チクチクする」などの短所もあります。
「カシミア」とは、「インド・パキスタンの北にある山岳地帯のカシミール地方に棲息する山羊(ヤギ)・そのヤギの毛」のことを意味しています。
「カシミア」というインド北部のカシミール地方にいるヤギは、元々の棲息数が少ないことに加えて、先進国のカシミア衣料品の需要が増えていることから希少価値が高まっています。
「カシミア100%」のコートやセーターなどは、有名ブランドがプロデュースしている商品も多く、冬物衣料の中では数万円以上の販売価格となる高級品に分類されます。「カシミア」は保温性に優れているだけでなく、毛に光沢・しっとり感があるので「見た目の高級感」も人気の理由になっています。
「ウール」も「カシミア」も「動物の毛の素材・冬物衣料およびその素材」を意味していますが、「ウール」と「カシミア」では「毛を取っている動物の種類」が異なっています。
「ウール」というのは「羊(ひつじ)の毛の素材・羊毛でつくられた衣料品や加工品」のことを意味していますが、「カシミア」は「カシミール地方(インド北部)の山岳部にいるヤギやその毛でつくられた衣料品・加工品」を意味しているという違いがあります。
「カシミア」は「ウール」よりも価格が高い高級品ですが、毛の見た目の光沢がある質感・高級感(上品な風合い)において「カシミア」のほうが勝っています。「カシミア」のほうが、毛の重量が軽いのでセーターやコートを着たときの着心地が「ウール」よりも良くなります。
一方で、「カシミア」には「汚れやすい・汚れが落ちにくい・破れやすい」といった「ウール」にはない欠点もあります。
トップページ> Encyclopedia> 違いの事典:1
日本の古典文学> ことわざ事典>現在位置
プライバシーポリシー