一壺千金
(いっこせんきん)
[意味]
いつもは全く価値がなくて軽視されているものでも、いざという時には大きな価値を持つようになること。または、普段は何の役にも立たないものでも、いざという時には役に立つようになること。
『壺(こ)』というのは、瓢箪で作った容器のことで、酒・水をその中に入れたり、泳ぐ時に腰に付けて浮き輪のようにして用いていた。普段は大した価値のないものだが、いざ溺れかけた時にはこの壺が千金に値するほどの大きな価値・有用性を持つようになるということを意味している。
[出典]
『カツ冠子(かつかんし)』 学問
[類義語]
[用例]
登山にはライターや非常食、ヘッドランプを持っていくべきだが、それはいざ遭難してしまった時に一壺千金の役に立つからである。ずっと使わないままのスノーチェーンをトランクの奥にしまっていたのだが、突然の積雪に襲われた日には一壺千金の価値を発揮することになった。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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