秋の鹿は笛に寄る(あきのしかはふえによる)

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秋の鹿は笛に寄る
(あきのしかはふえによる)

[意味]

秋は鹿の発情期・繁殖期である。秋になって発情した牡鹿(おじか)は、牝鹿(めじか)の鳴き声に似たメロディーを奏でる『鹿笛(しかぶえ)』におびき寄せられて、人間に捕まえられてしまう。

このことから、異性に惚れる恋愛で破滅してしまうこと、取り返しのつかない失敗をしてしまうことを意味する。あるいは、自分から進んで危険な状況へと踏み込んでいってしまうこと。

[類義のことわざ]

飛んで火に入る夏の虫(とんでひにいるなつのむし)、笛に寄る鹿は妻を恋う(ふえによるしかはつまをこう)、妻恋う鹿は笛に寄る(つまこうしかはふえによる)

[用例]

以前から気になっていた女性から声を掛けられた私は、『秋の鹿は笛に寄る』ではないが、為す術もなくその子の言いなりになってしまった。

『秋の鹿は笛による』というが、本当に魅力的な異性と出会ってしまうと、人はまっとうな判断力や人を見る目を途端に失ってしまうものなのだ。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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