秋茄子嫁に食わすな(あきなすびよめにくわすな)

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秋茄子嫁に食わすな
(あきなすびよめにくわすな)

[意味]

『秋茄子嫁に食わすな』には、『姑(しゅうとめ)が嫁を粗末にしていびる意味』と『姑が嫁を大切にして身体を心配する意味』の正反対の二つの解釈がある。

一番美味しくなる秋茄子を嫁には食べさせるなという嫁いびりのこと。あるいは反対に、秋茄子は身体を冷やすので良くないから嫁には食べさせるな、種の少ない秋茄子は『子種を減らすという迷信』があるから嫁には食べさせるなという意味合いもある。

イエ制度が残っていた頃の日本の『嫁と姑の複雑な人間関係や権力争い』をイメージさせられることわざである。

[類義のことわざ]

秋鯖嫁に食わすな(あきさばよめにくわすな)、五月蕨は嫁に食わすな(ごがつわらびはよめにくわすな)、鯒の頭は嫁に食わせよ(こちのあたまはよめにくわせよ)

反対のことわざとして、『秋茄子嫁に食わせよ』というものもある。

[用例]

『秋茄子嫁に食わすな』じゃないけれど、あそこのうちでは姑さんがお嫁さんよりも美味しいものばかり食べている。

冷えるものは体に良くないからと温かいスープを作ってくれた義母、『秋茄子嫁に食わすな』の逆説的な愛情をありがたく受け取っている。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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