脂に画き氷に鏤む
(あぶらにえがきこおりにちりばむ)
[意味]
脂肪の塊(かたまり)に絵を描いたり、氷に彫刻をしたりしても、すぐに消えてしまって何にも成果が残らない。
そこから転じて、実体がはっきりしないものに向かって必死に努力して苦労しても、徒労に終わってしまうということ。自分の行為が通用しないものに向かって懸命に努力しても、結局は甲斐(意味)がないということ。
[類義のことわざ]
氷に鏤め水に描く(こおりにちりばめみずにえがく)、 水に絵を描く(みずにえをかく)、骨折り損の草臥れ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ)
[英語のことわざ]
[用例]
本気で異性と付き合うつもりのない浮気男に必死にしがみつき続けていた私は、『脂に画き氷に鏤む』ような無駄な時間を過ごしていたのだ。
株式投資の売却益(キャピタルゲイン)だけで日々の生活費を稼ごうとするのは、『脂に画き氷に鏤む』というしかない無謀な試みである。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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