諍い果てての乳切り木(いさかいはててのちぎりぎ)

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諍い果てての乳切り木
(いさかいはててのちぎりぎ)

[意味]

喧嘩・争いが終わってしまってから、棒を持ってきても手遅れである。時機に遅れてしまって、もう役に立たない物事の喩えである。

『乳切り木(ちぎりぎ)』というのは、地面から人間の乳の辺りまでの長さがある護身用の棒である。棒の両端を太くして、中央の部分をそれよりも細く削っている。

[類義のことわざ]

火事あとの火の用心(かじあとのひのようじん), 葬礼帰りの医者話(そうれいがえりのいしゃばなし)

[英語のことわざ]

After meat comes mustard.
(肉を食べ終わってからマスタード。)

[用例]

大学の入学金の50万が昨日までに必要だったのだが、その期日までに間に合わず、『諍い果てての乳切り木』になってしまった。

『諍い果てての乳切り木』というように、本当に助けが必要な時に、迅速に助けに来てくれる人などは滅多にいないものである。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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