一将功成りて万骨枯る
（いっしょうこうなりてばんこつかる）
［意味］
一人の将軍が挙げた目覚ましい功績（手柄）の陰には、大勢の兵士の痛ましい犠牲があるということ。
そこから転じて、大勢の下位にいる部下たちの苦労や努力が顧みられず、上にいる指導者・代表者にだけ華々しい名声・評価が与えられることを嘆いていうことわざである。
［類義のことわざ］
［英語のことわざ］
The pleasures of the mighty are the tears of the poor.
（強者の喜びの陰に貧者の涙あり。）
［用例］
一般庶民にとっての戦争の無益さと愚劣さは、『一将功成りて万骨枯る』ということわざの意味を思い起こすだけで十分に分かるだろう。
『一将功成りて万骨枯る』とはいうが、ここまであからさまに部下の手柄を横取りする上司の卑劣なやり方にはもう我慢ならない。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』（岩波書店），『新明解故事ことわざ辞典』（三省堂），日向一雅『ことわざ新辞典』（高橋書店）
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