一視同仁
(いっしどうじん)
[意味]
分け隔てや差別をすることなく、全ての人を平等に見て愛するということ。みんなを平等に取り扱って、差別待遇をしないということ。儒教の言葉であり、儒教の根本理念である『仁』の本質を示したものでもある。
儒教で君子・士大夫が身につけるべき徳とされる『仁(じん)』というのは、『思いやり・愛・親愛』のことである。儒教の創始者である孔子が、人間関係や倫理規範の基本として述べたものが『仁』であり、仁とは人間にとって最も普遍的・包括的・根源的な『他者への愛』を意味している。
[出典]
韓愈『原人』(唐の時代)
[類義語]
怨親平等(おんしんびょうどう)、博愛主義(はくあいしゅぎ)、兼愛無私(けんあいむし)
[用例]
人に尊敬されるリーダーとは、一視同仁の精神を持った者のことである。中学時代の恩師は、どんな生徒に対しても分け隔てなく平等に接してくれる一視同仁の徳を備えた先生であった。一視同仁とは、自分の欲得や好き嫌いによって差別的な待遇をしないという平等精神の現れである。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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