悪女の深情け(あくじょのふかなさけ)

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悪女の深情け
(あくじょのふかなさけ)

[意味]

容姿の美貌が劣っている女ほど、愛情や嫉妬の感情が深くて強いということ。

情の深い女は一般に好まれるが、この諺(ことわざ)はどうせ情愛を受けるのであれば容姿の劣る悪女(醜女)ではなく、美人であってほしいという男性の一方的な願望が込められている。悪女の深情けには、自分が望んでもいない相手から情愛をかけられる『お節介・ありがた迷惑』といった意味合いもある。

現代の言葉では、『悪女』は気質・性格が悪い女性のことを指すが、元々は容姿・美貌で劣っている女性のことを悪女といっていた。

[英語のことわざ]

The plainer the woman, the fiercer the love.
(醜い女性ほど、愛情が激しいものだ。)

[用例]

とても性格の良い女性なのだが、妄想的な思い込みが激しいところがあり、『悪女の深情け』に振り回されてしまった。

女性は見た目の良し悪しだけで価値が決まるわけではないのだ、つらくて大変な時に献身的に助けてくれる女性の素晴らしさ、『悪女の深情け』のありがたみが分かる時がきっと来るだろう。

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参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)

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