薊の花も一盛り
(あざみのはなもひとさかり)
[意味]
華やかではなく見栄えのしない薊(あざみ)の花だが、そんな花でも花盛りの季節になれば、手折る人(たおるひと)が出て来る。
『薊(あざみ)の花』を『女性の美貌・容色の悪さ』に喩えていることわざで、どんな女性であっても、若い年頃になるとそれなりに性的な魅力が出てきて、男性を惹きつけるという意味である。現在では、男尊女卑的な意味合い(女性を性的対象とだけ見るような男性主義的な感受性)も感じられることわざだが、若い女性の性的魅力の強さと儚さを現している。
[類似のことわざ]
鬼も十八番茶も出花(おにもじゅうはちばんちゃもでばな),南瓜女も一盛り(かぼちゃおんなもひとさかり),蕎麦の花も一盛り(そばのはなもひとさかり)
[用例]
隣に住んでいた幼馴染の優子ちゃんは男勝りな性格だったが、高校生になると『薊の花も一盛り』で、クラスの男子生徒から好かれているようだ。
『薊の花も一盛り』というが、今はぱっとしない私も、学生時代には大勢の男性から口説かれたり告白されたりしたものだった。
参考文献
時田昌瑞『岩波 ことわざ辞典』(岩波書店),『新明解故事ことわざ辞典』(三省堂),日向一雅『ことわざ新辞典』(高橋書店)
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