葦末之巣
(いまつのす)
[意味]
水辺の葦(あし)の葉先に作った不安定な水鳥の巣のように、頼るべき足場がしっかりしていないこと、身の安全を保ちにくい危うい状態のこと。
不安定で頼るべきところや相手のない現在の状況を、後悔したり嘆いたりするという意味合いもある。葦末之巣は『葦巣(いそう)』ともいう。
[出典]
『荀子 勧学』
[類義語]
燕幕上に巣う(つばめまくじょうにすくう)、葦巣之悔(いそうのかい)
[用例]
長年の不摂生が祟って、今の俺の身体は病気ばかりに襲われ、葦末之巣のような有様だ。
驕れる者も久しからず、あれだけ威勢の良かった本部長が、海外事業の失敗の責任で葦末之巣の窮状に陥っている。
いざという時のための貯金をしていなかったので急な出費を捻出できない、葦末之巣の後悔をするばかりである。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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