迂直之計
(うちょくのけい)
[意味]
迂回して(回り道をして)敵を油断させることで、敵の抵抗を受けずに逆に早く敵を叩くことができるという戦法。
そこから転じて、すぐには効果がないように見えるが、遠回りに見えて実際は最も早く効果的に攻撃できる計略・謀略のことを言う。急いで失敗する拙速な方法ではない考えられた効果的な戦術・計略のことである。
『迂』は遠回りする、『直』は直線的に行くという意味。
[出典]
『孫子』 軍争
[類義語]
急がば回れ, 慌てる乞食は貰いが少ない
[用例]
天才軍師とされる諸葛亮孔明の立てた作戦は非常に遠回りなものに思えたが、実際には『迂直之計』と呼ぶべき考え抜かれた素晴らしい謀略であった。
『迂直之計』というように、物事や勝負は第一印象の趨勢だけで決まるものではなく、相手の動きを先読みして計算できるものが勝つのである。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
トップページ> Encyclopedia>
日本の古典文学> 四字熟語・故事成語>現在位置
プライバシーポリシー