烏白馬角
(うはくばかく)
[意味]
烏(からす)の頭が白く、馬に角(つの)が生えるという意味から、絶対に有り得ないことの喩えである。
『論衡』の感虚に書き残されたエピソードが起源である。秦の王が、燕の太子丹(たいしたん)を捕虜にした時に、烏の頭が白くなり馬に角が生えたら釈放してやるという不可能な条件を言った。
太子丹は天を仰いで絶望してため息を吐きながらも、天に助けを求めて祈った。すると、この奇跡が実現したという故事に由来している。
[出典]
『論衡』 感虚
[類義語]
馬角烏白(ばかくうはく), 烏頭白(うとうはく), 亀毛兎角(きもうとかく), 烏頭白くして馬角を生ず(うとうしろくしてうまつのをしょうず)
[用例]
リオデジャネイロ五輪における男子陸上・400mリレーの銀メダル獲得は、数年前まで『烏白馬角』と思われていた高いハードルを超えたという証明である。
幽霊を見たというと『烏白馬角』のような体験に思われるのだが、どうしてもあれが目の錯覚だったとは思えないのだ。
参考文献
『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)
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