疑心暗鬼
(ぎしんあんき)
[意味]
疑いの心があると、何でもないことまで怖いと思い、誰に対しても疑わしく感じてしまうということ。一度疑い始めてしまうと、非現実的な妄想に囚われてしまい、際限なく相手や物事を疑ってしまったり脅えたりしてしまうということ。
『疑心、暗鬼(あんき)を生ず』の略である。元々は、物事を疑い始めると実際にはいないはずの恐ろしい鬼の姿まで見えてくる(疑念が疑念を呼ぶ妄想に襲われて抜けられなくなる)といった意味である。
[出典]
『列士(れっし) 説符(せっぷ)』、『師友雑志(しゆうざっし)』
[類義語]
風声鶴唳(ふうせいかくれい)、杯中の蛇影(はいちゅうのだえい)
[用例]
疑心暗鬼に駆られて、彼女の浮気を疑ってしまった。疑心暗鬼の恐ろしさというのは、実際には有り得ない事柄を妄想してしまうということなのだ。人を疑い始めれば切りがない、疑心暗鬼の苦しみに落ちないように人を信じたいと思う。
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『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)