一陽来復
(いちようらいふく)
[意味]
寒い冬が終わって、暖かい春が訪れるということ。『陰の気が極まって陽の気に変わる』という易経・陰陽説の考え方から、苦しくつらい時期が終わりを迎えて、幸福の時が巡ってくるということ。悪いことが長く続いた後に、物事が良い方向に向かうということ。
元々は『易(えき)』の言葉であり、陰暦十月の坤の卦(こんのか)に陰気が最大となり、十一月の復の卦(ふくのか)・冬至に陽気が再び戻ってくるということに由来する。
[出典]
『易経(えききょう) 復(ふく)・本義』
[類義語]
冬来りなば、春遠からじ。
[用例]
厳しい経営状態が続いていたが、今年はようやく一陽来復の兆しが見える。終わらない冬はない、一陽来復の期待を持って新たな課題に取り組みたい。捨てる神あらば拾う神ありというが、自分の人生の運が一陽来復の如く戻ってきた。
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『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)