有為転変
(ういてんぺん)
[意味]
仏教の言葉であり、この世のすべての事物や現象、存在は常に変化し続けているということ。この世の万物が常に変化をしていて、事象が止まることなく移り変わってゆくということ。有為転変は仏教の根本教義・四法印の一つ『諸行無常(しょぎょうむじょう)』と同じ意味である。
この世に絶対に変わらないもの、ずっと移り変わらないものなどはないという真理(俗世の儚さ・無常観)を表している。『有為(うい)』というのは、仏教でいう『因縁・縁起』によって生じるさまざまな現実の現象、万物の存在のことである。
[出典]
[類義語]
諸行無常(しょぎょうむじょう)、有為無常(ういむじょう)
[用例]
昨日の栄光が今日の転落に変わることは珍しくない、この世は正に有為転変である。有為転変を繰り返す人間の儚い営みを見ていると、永遠に変わらない価値などないのだと思わせられる。10年前とは全く変わってしまったこの景色を眺めていると、有為転変や諸行無常を実感せずにはいられない。
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『新明解四字熟語辞典 第二版』(三省堂),『大修館 四字熟語辞典』(大修館),竹田晃『四字熟語・成句辞典』(講談社学術文庫)